信託報酬引き下げ!『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』をiFree S&P500・NYダウ、楽天・全米株式、先進国株式等と比較

2018年2月3日土曜日

先進国株式 米国株式

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※ 記事を更新しました(2018年4月4日現在)。

ブラックロックのプレスリリース(PDF)によると「i-mizuho」シリーズの戦略的な見直しが行われ、『i-mizuho米国株式インデックス』は『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』にブランド名が変更されました。

2018年2月3日(土)より信託報酬(運用管理費用)の実質的な負担(年率)が税込0.6156%(税抜0.57%)から税込0.405%(税抜0.375%)へ引き下げられました。

米国株式や先進国株式のインデックスファンドと比較しながら、特徴と運用成績を簡単にまとめてみました。

比較の対象は、『iFree S&P500インデックス』、『eMAXIS NYダウインデックス』、『iFree NYダウ・インデックス』、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』、『eMAXIS 先進国株式インデックス』です。

iシェアーズ 米国株式ほか特徴は?

iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』と『iFree S&P500インデックス』は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象としたS&P500指数(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』は、『iShares Core S&P 500 ETF』を主要投資対象にしています。

iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド組入上位10業種と組入上位10銘柄
2018年2月末現在

eMAXIS NYダウインデックス』と『iFree NYダウ・インデックス』は、米国を代表する主要30銘柄を対象としたダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ)(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

iFree NYダウ・インデックス 業種別構成比と組入上位10銘柄
2018年3月末現在

楽天・全米株式インデックス・ファンド』は、米国株式市場の動きをとらえることをめざして、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果を目標として運用を行います。

投資対象指数は米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーしています。

投資対象指数に連動する『バンガード・トータル・ストック・マーケットETF』が実質的な投資先です。

2018年1月末現在、同ETFは米国の大型株、中型株、小型株、合わせて3,614銘柄に投資しています。

楽天・全米株式インデックス・ファンド(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)の業種別構成比と上位10銘柄
2018年1月末現在

eMAXIS 先進国株式インデックス』は、日本を除く先進国の株式市場の値動きに連動する投資成果をめざします

ベンチマークの「MSCI コクサイ・インデックス」(円換算ベース)は、北米、欧州、アジア・オセアニア、中東の22か国1,327銘柄で構成されています(2018年2月末現在)。

eMAXIS 先進国株式インデックス 組入上位10業種と上位10銘柄
2018年2月末現在

eMAXIS 先進国株式インデックス 組入上位10ヵ国
組入上位10ヵ国 2018年2月末現在

今回取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジを行いません。信託期間はすべて無期限です。

iシェアーズ 米国株式ほか成績比較

iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド、iFree S&P500インデックス、eMAXIS NYダウインデックス、iFree NYダウ・インデックス、楽天・全米株式インデックス・ファンド、eMAXIS 先進国株式インデックス成績比較表
2018年4月3日現在
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません

iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』は、設定来の成績では『eMAXIS NYダウインデックス』に見劣りしているものの、『eMAXIS 先進国株式インデックス』を上回る成績になっています。

前述の通り『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』は、2018年2月3日(土)より信託報酬(運用管理費用)の実質的な負担が年率で税込0.405%(税抜0.375%)に引き下げられています。

まとめ

投資信託に投資している一人としては『iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』の信託報酬の引き下げはありがたいです。

ただし、低コスト化の進むライバルに比べると、もう一段引き下げて欲しかったというのが正直なところかもしれません(苦笑)。

i-mizuho米国株式インデックス、iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド、iFree NYダウ・インデックス実質コスト比較(推計含む)
少数第3位未満は四捨五入

上記の表は、『i-mizuho米国株式インデックス』の第4期の交付運用報告書と、『iFree NYダウ・インデックス』の第1期の交付運用報告書から抜粋したものです(『iFree S&P500インデックス』や『楽天・全米株式インデックス・ファンド』はまだ決算前です)。

iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』の1万口当たりの費用明細は、同ファンドの信託報酬(税込)を『i-mizuho米国株式インデックス』の数字に単純に当てはめた推計です。

現状、米国株式インデックスファンドでは『楽天・全米株式インデックス・ファンド』が信託報酬の低廉さ(年率で税込0.1696%)と銘柄の幅広さ(米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバー)でライバルより抜きん出ていますよね。純資産総額の伸びも顕著です。

iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド』は信託報酬のさらなる低減は難しいにしても、「つみたてNISA」に対応させるなど対策を講じないと埋もれてしまいそうです。

もっとも、「i-mizuho」シリーズを10本繰上償還の予定(PDF)であったり、長期投資に値するのか、「iシェアーズ」に名称変更しても厳しい目を向けられることになるかもしれませんね。




こぼれ話
「i-mizuho」シリーズは当初、信託期間が有限(2028年5月まで)でした。そのため米国株式、欧州株式、中国株式、東南アジア株式など興味深いラインナップはそろえていても、なかなか手を出しづらい状況でした。

ブラックロックはプレスリリース(PDF)で戦略の見直しをうたっていますが、繰上償還(下記の10本)で独自性のあった投資信託が消えてしまうのは惜しいです。

i-mizuho 先進国債券インデックス(為替ヘッジあり)
i-mizuho 先進国インフレ連動債券インデックス
i-mizuho オーストラリア債券インデックス
i-mizuho ハイイールド債券インデックス(為替ヘッジあり)
i-mizuho 先進国株式インデックス(為替ヘッジあり)
i-mizuho 欧州株式インデックス
i-mizuho オーストラリア株式インデックス
i-mizuho 東南アジア株式インデックス
i-mizuho 中国株式インデックス
i-mizuho 先進国リートインデックス(為替ヘッジあり)

繰上償還の提案は2018年4月27日付で行われる予定です。

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