『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(米国高配当株式))の特徴と運用実績を競合する米国株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『野村インデックスファンド・米国株式配当貴族』(愛称:Funds-i フォーカス 米国株式配当貴族)、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))、『iFree S&P500インデックス』、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』です。
楽天・米国高配当株式ほか米国株式インデックスファンドの特徴
『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)は、予想配当利回りが市場平均を上回る米国の高配当株を対象とした「FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.192%程度です。
実質的な投資先である「バンガード・米国高配当株式ETF」(VYM)は大型株の中でも高配当な417銘柄を組み入れています(2019年8月末現在)。
2019年8月末現在(同年9月末月報より) |
『野村インデックスファンド・米国株式配当貴族』(野村AM)は、25年以上連続して増配している銘柄を対象とした「S&P500配当貴族指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.55%です。購入時手数料(上限:税込2.2%)と解約時の信託財産留保額(0.1%)が設定されています。ネット証券などではノーロード(購入時手数料なし)の場合もあります。
2019年9月末の月報によると、58銘柄を組み入れています。
2019年9月末月報より |
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.162%程度です。
実質的な投資先である「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」(VTI)は米国の大型株、中型株、小型株、合わせて3,560銘柄を組み入れています(2019年8月末現在)。
2019年8月末現在(同年9月末月報より) |
『iFree S&P500インデックス』(大和投資信託)と『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は『iFree S&P500インデックス』が税込0.2475%、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』が税込0.165%です(2019年11月12日より税込0.0968%に変更予定)。
2019年9月末月報より |
今回、取り上げた投資信託は、原則として為替リスクを回避するための為替ヘッジを行いません。信託期間はすべて無期限です。
楽天・米国高配当株式ほか運用実績
下のチャートは『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』設定来1年9ヶ月半の基準価額の推移(2018年1月10日~2019年10月25日)を競合と比較したものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2018年1月10日~2019年10月25日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』も含めた騰落率の比較は下の表の通りです(2019年10月25日現在)。
下落率は2018年10月4日~同年12月25日の数字、上昇率は2018年12月25日~2019年10月25日の数字です。
2019年10月25日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
調整局面での下落率は『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』や『野村インデックスファンド・米国株式配当貴族』がやや控えめでした。
上記の期間では後者が特に魅力的に思えますが組入銘柄のカバーする範囲が狭いので、ポートフォリオの主軸にはやはり『楽天・全米株式インデックス・ファンド』やS&P500指数連動型がふさわしいでしょうか。
今回、取り上げた投資信託はいずれも米国の株式市場を対象にしていますから、より幅広い資産への分散を重視するのであればバランスファンドと組み合わせるのも一案かもしれませんね。
・『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』と『同 バランス(8資産均等型)』に半分ずつ投資した運用実績を確認 米国株式の過熱感が気になるなら?
弱気相場への備えなら、預貯金等の安全資産の確保も忘れないようにしたいです。
VYMとVTI
『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』の実質的な投資対象である「バンガード・米国高配当株式ETF」(VYM)と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の実質的な投資対象である「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」(VTI)の平均年次リターン(米ドルベース)は下の表の通りです。上記は基準価額(NAV)リターン 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
経費率は「バンガード・米国高配当株式ETF」が0.06%(2019年2月26日時点)、「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」が0.03%です(2019年4月26日時点)。
組入銘柄のカバーする範囲は異なれど米国株式市場を投資対象にしている以上、長期では両者の運用実績に極端な差はつきにくいのでは、という印象も受けるでしょうか。
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