※ 記事を更新しました(2018年6月1日)。
岡三アセットマネジメントの『中小型成長株オープン』(愛称:スモール・モンスターズ・ジャパン)の特徴と運用成績を、競合する投資信託と比較しながら簡単にまとめてみました。
比較の対象は『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』、『ひふみプラス』、『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』です。
中小型成長株オープンほか特徴
企業のライフサイクルと投資機会のイメージ 2017年12月1日付交付目論見書3ページより引用 |
『中小型成長株オープン』は、我が国の上場株式のうち相対的に時価総額が中小型規模の株式に投資を行います。
高い技術力、優れた商品開発力、特徴あるビジネスモデル、事業構造の改革などにより、飛躍的な成長が期待される企業の株式を選別します。
信託期限は2024年3月4日までです。ただし、投資者に有利である場合などには、信託期間を延長することがあります。
『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』は、東証一部上場の全銘柄を対象にしたTOPIX(東証株価指数)に連動する投資成果をめざします。
2018年4月末月報より |
『ひふみプラス』は、長期的な将来価値に対して市場価値が割安と考えられる成長企業に投資します。直販のひふみ投信と同じマザーファンドを通じて運用されています。
国内だけでなく海外の企業にも投資先を広げています。外貨建資産は原則として為替ヘッジは行いません。
『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』は、株価が下落した銘柄から財務安定性に優れ、業績も安定しており、わが国の経済社会に貢献すると考えられる企業の株式に投資します。
ひふみプラスは2018年4月末月報より ジェイリバイブは同年5月25日付週報より |
今回取り上げる投資信託の信託期間は、『中小型成長株オープン』を除き、無期限です。
中小型成長株オープンほか費用
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、ネット証券など無料の場合もあります。
アクティブ運用の『中小型成長株オープン』は銘柄を調査・分析している分、指数連動型のインデックスファンドよりコストは高めです。
『ひふみプラス』の運用管理費用(年率)は純資産総額500億円までは税抜0.98%、500億円を超える部分は税抜0.88%、1,000億円を超える部分は税抜0.78%です。
中小型成長株オープンほか実質コスト
中小型成長株オープンのみ半年間(ほかは1年) 小数点第3位未満は四捨五入 |
『中小型成長株オープン』のみ決算期間が半年間(ほかは1年間)であることを考慮すると、同ファンドの「売買委託手数料」はアクティブ運用の投資信託の中でもかなり高めですね。
『中小型成長株オープン』の決算期間が短い分、「合計」を単純に2倍にして比較するなら(2.256%)、信託報酬以外の諸経費を含めた実質コストは『ひふみプラス』や『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』より高いことになりますね。
中小型成長株オープンほか成績比較
2018年6月1日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
『中小型成長株オープン』の運用実績は、上記の期間ではインデックスファンドだけでなく人気の『ひふみプラス』をも上回っています。
過去1年、過去2年の騰落率では『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』よりも好成績です(過去3年では劣後)。
まとめ
『中小型成長株オープン』は2017年12月1日付交付目論見書の中で中小型株式の魅力を3つあげています。1.企業の情報・調査が行き届きにくいため、発掘できる有望企業が多い
2.外需依存度が低く、円高の影響を受けにくい銘柄が多い
3.業績・株価の変化率が高い銘柄が多い
逆に『中小型成長株オープン』で気になるのは、信託期間が2024年3月4日までと有限な点でしょうか。中小型株式は良くも悪くも値動きが激しいため、運用期間の終わりに株式市場が荒れ模様だったら?という心配はありますよね。
万が一の場合は、別の中小型株式を対象にした投資信託に乗り換えて回復を待つという手もあるかもしれませんが、最初から信託期間が無期限の投資信託を選んでおくほうが無難という気もしてしまいます。
こぼれ話
『中小型成長株オープン』の販売会社はSBI証券、岡三オンライン証券、立花証券、マネックス証券、楽天証券です(2018年6月1日現在)。
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