バランス投信『世界経済インデックスファンド』の比較的長期の成績(設定来の運用実績)を全世界株式(先進国株式、国内株式、新興国株式)と比較してみました。
比較の対象は『SMT グローバル株式インデックス・オープン』、『SMT TOPIXインデックス・オープン』、『SMT 新興国株式インデックス・オープン』の組み合わせです。
世界経済インデックスファンドほか特徴
『世界経済インデックスファンド』は、日本を含む世界の株式と債券に分散投資します。
基本組入比率は、地域別(日本、先進国、新興国)のGDP(国内総生産)総額の比率を参考に決定します。年1回、地域別構成比の見直しを行います。
上記の円グラフは2017年8月現在の基本組入比率で、株式50%:債券50%となっています。
比較対象の全世界株式は、先進国、国内、新興国、それぞれの株式を対象にした投資信託をおおむね時価総額比(先進国株式80%:国内株式10%:新興国株式10%)で組み合わせます。
『SMT グローバル株式インデックス・オープン』は、MSCIコクサイ インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
同指数は北米、欧州、アジア・オセアニア、中東の22か国で構成されています(2017年11月末)。
『SMT TOPIXインデックス・オープン』は、東京証券取引所第一部に上場されている全銘柄を対象にしたTOPIX(東証株価指数)に連動する投資成果をめざします。
『SMT 新興国株式インデックス・オープン』は、MSCI エマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
同指数はアジア、中南米、中東・アフリカ、欧州の24か国で構成されています(2017年11月末)。
今回取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジを行いません。信託期間はすべて無期限です。
世界経済インデックスファンドほか成績
2018年1月5日現在 過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません |
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、ネット証券などでは無料の場合もあります。
設定来は2009年1月16日から2018年1月5日までの騰落率です。
ポートフォリオのリターンとリスク
リターンとリスクは年率
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません
|
上の表は『世界経済インデックスファンド』に準拠したポートフォリオ(上段)と全世界株式(下段)のリターン(投資収益率)とリスク(収益のぶれ幅)を比較したものです(ともに年率)。
2003年3月31日から2017年12月29日までの比較では、債券の含まれる『世界経済インデックスファンド』に準拠したポートフォリオのほうが、やはり全世界株式よりリターンもリスクも控えめになっています。
○は年間リターンの平均値 |
2003年3月31日から2017年12月29日までの任意の連続1年間で騰落率のうち最大の騰落率を「最大上昇時」、同じく最小の騰落率を「最大下落時」としています。
売買手数料、税金等の費用は考慮していません。過去のデータは将来の運用成績を保証するものではありません。
『世界経済インデックスファンド』は2017年8月末現在の資産配分を参考にしています。
同ファンドの地域別構成比はGDPシェアの変化に応じて原則として年1回見直しを行う場合があります。
まとめ
リーマンショック後の世界的な金融緩和策の恩恵もあり、バランス投信『世界経済インデックスファンド』の設定来の運用実績は全世界株式と大差がついています。もっとも、過去の実績は将来の運用成績を保証するものではなく、アメリカの利上げなど金融政策の正常化が進むと、株式市場が大きく落ち込む場面が来るかもしれませんね。
『世界経済インデックスファンド』は債券を含む分、全世界株式よりはリスク(収益のぶれ幅)が控えめです。ただし、外貨建資産の比率や新興国の割合が高めなこともあり、バランス投信の中では比較的値動きが大きい傾向にあります。
長期で投資を続けようと思ったら、相場が不調な時に解約せずに済むよう預貯金や個人向け国債など安全資産もちゃんと確保しておきたいですね。
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