つみたてNISAに追加『eMAXIS NYダウインデックス』S&P500連動型や楽天・全米株式等と実績比較・評価 少数精鋭ならアクティブ投信よりNYダウ?

2019年8月20日火曜日

米国株式

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eMAXIS NYダウインデックスをつみたてNISAの競合と比較・評価・解説

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NYダウ連動型で唯一つみたてNISA対象商品になっている『eMAXIS NYダウインデックス』の特徴と運用実績をつみたてNISA対象の米国株式投信と比較してみました。

比較の対象は『iFree S&P500インデックス』、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』、『フィデリティ・米国優良株・ファンド』、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』です。

つみたてNISA対象商品ではありませんが、S&P500指数連動型で運用期間の長い『iシェアーズ 米国株式インデックス』も一緒に取り上げます。


eMAXIS NYダウインデックスほか特徴

eMAXIS NYダウインデックス』(三菱UFJ国際投信)は、米国を代表する主要30銘柄を対象とした「ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

eMAXIS NYダウインデックス 組入上位10銘柄(ボーイング、ユナイテッドヘルス・グループ、ゴールドマン・サックス・グループ、ホーム・デポ、マクドナルドほか)
2019年7月末月報より

eMAXIS NYダウインデックス 組入上位10業種(資本財、ソフトウェア・サービス、各種金融、テクノロジ・ハードウェア・機器、ヘルスケア機器・サービスほか)
eMAXIS NYダウインデックス
2019年7月末月報より

iシェアーズ 米国株式インデックス』(ブラックロック)、『iFree S&P500インデックス』(大和投資信託)、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 組入上位10銘柄(マイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、バークシャー・ハサウェイほか)
2019年7月末月報より

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 組入上位10業種(ソフトウェア・サービス、メディア・娯楽、医薬品・バイオテクノ・ライフ、小売、資本財ほか)
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
2019年7月末月報より

アクティブ運用の『フィデリティ・米国優良株・ファンド』(フィデリティ投信)は、米国の上場株式を主要な投資対象とし、個別企業分析により国際的な優良企業や将来の優良企業に投資を行ないます。分散投資を基本にリスク分散を図ります。

米国の代表的な株価指数であるS&P500(税引前配当金込・円ベース)を長期的に上回る運用成果を目標とします

フィデリティ・米国優良株・ファンド 組入上位10銘柄(マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、アルファベット、アップル、フェイスブックほか)
2019年6月末現在(同年8月付月報より)

フィデリティ・米国優良株・ファンド 組入上位5業種(ソフトウェア・サービス、メディア・娯楽、ヘルスケア機器・サービス、資本財、小売ほか)
フィデリティ・米国優良株・ファンド
2019年6月末現在(同年8月付月報より)

楽天・全米株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

楽天・全米株式インデックス・ファンド 組入上位10銘柄(マイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、バークシャー・ハサウェイほか)
2019年6月末現在(同年7月末月報より)

楽天・全米株式インデックス・ファンド 業種別構成比(テクノロジー、金融、消費者サービス、資本財、ヘルスケアほか)
楽天・全米株式インデックス・ファンド
2019年6月末現在(同年7月末月報より)

今回、取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジを行いません。信託期間はすべて無期限です。


eMAXIS NYダウインデックスほか運用実績

下のチャートは、後発の『楽天・全米株式インデックス・ファンド』設定来1年11ヵ月弱の期間(2017年9月29日~2019年8月19日)で基準価額の推移(日次ベース)を比べたものです。

比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。

eMAXIS NYダウインデックス、iFree S&P500インデックス、フィデリティ・米国優良株・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドの基準価額の推移(チャート)
基準価額の推移 2017年9月29日~2019年8月19日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

下のチャートは、過去およそ5年間(2014年7月末~2019年7月末)の基準価額の推移(月末ベース)です。

起点の基準価額を1万円に統一しています。

eMAXIS NYダウインデックス、iシェアーズ 米国株式インデックス、フィデリティ・米国優良株・ファンドの基準価額の推移(チャート)
基準価額の推移 2014年7月末~2019年7月末
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

騰落率の比較は下記の通りです(2019年8月19日現在)。

eMAXIS NYダウインデックス、iシェアーズ 米国株式インデックス、iFree S&P500インデックス、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、フィデリティ・米国優良株・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドの騰落率
2019年8月19日現在
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

eMAXIS NYダウインデックス』は、直近はボーイングの事故の影響などもあり、ややさえない印象ですが、過去5年の騰落率ではS&P500指数連動型やアクティブ運用の『フィデリティ・米国優良株・ファンド』を上回る成績です。

組入銘柄数が30と少ない分、特定の銘柄の好不調の影響が大きい嫌いはありますが、世界経済の中心である米国を代表する企業に重点的に投資できるのは魅力的かもしれませんね。

分散投資をしたうえで、米国企業にもう少し厚めに投資したい場合などには有用でしょうか。


まとめ

「ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ)」は、つみたてNISAの指定インデックスではありません。

そのため『eMAXIS NYダウインデックス』はインデックスファンドではあるものの、要求される条件の厳しい「指定インデックス投資信託以外の投資信託(アクティブ運用投資信託等)」の区分で、つみたてNISA対象商品になりました(2019年5月7日より)。

指定インデックス以外の投資信託がつみたてNISA対象商品になるには「信託開始以降5年経過」などの要件があるので、信託報酬のより廉価な『iFree NYダウ・インデックス』(2016年9月8日設定)は追加されるとしても、まだ先のことになると思われます。

信託報酬(年率)は『eMAXIS NYダウインデックス』が税込0.648%なのに対し、『iFree NYダウ・インデックス』は税込0.243%です。

つみたてNISA対象商品の選択肢が増えるのは嬉しいですが、若干もどかしい面もありますね。




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