主だったインデックスファンドの成績と2021年7月末現在のNISA・iDeCo・特定口座の評価額および損益を確認してみました。
全世界株式、先進国株式、米国株式、国内株式、新興国株式の成績
インデックスファンドの基準価額の推移(チャート)
下のチャートは過去1年間の基準価額の推移(2020年7月末~2021年7月末/月末ベース)です。起点の基準価額を1万円に統一しています。新興国株式の失速が目につきます。後述するワクチン普及の遅れのほか、新興国株式の時価総額の4割弱を占める中国株の急落も要因でしょうか。
・投資家を揺さぶる中国政府の締め付け-「あらゆる産業がターゲット」(ブルームバーグ)
・「政策リスク」を受けて中国株式が続落(PDF/大和AM)
習政権は「資本の無秩序な拡⼤を防ぐ」ことを念頭に、鄧小平以来の市場機能を取り⼊れた特⾊ある社会主義経済から政府に管理監督される経済へ⼤きく舵を切ることが想定されます。
新興国特有のカントリーリスクを考えると新興国株式インデックスファンドより全世界株式インデックスファンドやバランスファンドを通じて分散投資の対象とするほうが精神的な負担が少ないのでは、という気もしてしまいますね。
インデックスファンドの騰落率
下のグラフは7月の騰落率(前月末比)と過去1年の騰落率(前年同月末比)です(2021年7月30日現在)。・世界経済は今年の6.0%に続き、来年は4.9%成長に~変異株の感染が拡がる中、ワクチン普及の差が経済回復を大きく左右~(日興AM)
IMF(国際通貨基金)は、7月27日に発表した最新の経済見通しで、世界の今年のGDP成長率を1980年以降で最も高い前年比+6.0%で維持、来年については0.5ポイント上方修正し、+4.9%としました。
今年の見通しが、世界全体では変更されなかったのは、新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいるほか、継続的な財政支援が見込まれる先進国の見通しが上方修正となった一方、感染力の強い変異株が拡がる中、ワクチンの普及が遅れている新興国の見通しが下方修正となり、相殺された結果です。つまり、ワクチン普及の差が、目先の経済回復の行方を大きく左右するとみられます。
新型コロナウイルスの世界経済への影響は甚大で新興国のワクチン普及の遅れや需給のミスマッチによるインフレの加速も懸念されていますが、多国間の協調体制によって下振れリスクが抑えられるといいですよね。
変異株の流行など先行きの不透明感はまだまだ根強く、不確実性の高い状況下でも冷静な判断力を保つためには、ある程度余力を残しておくことも大事ですよね。
インデックスファンドの積立投資の成績は下の記事を参考にしてください。
・つみたてNISAでインデックス投資 全世界株と米国株の積立投資(月1万円)の評価額は?
・【インデックス投資】 国内株式・先進国株式・新興国株式をつみたてNISAで毎月1万円ずつ積み立てたら今いくら?
NISA・iDeCo・特定口座の評価額と損益(合算)
資産配分と評価額および損益
つみたてNISAは楽天証券を利用しています。iDeCoはSBI証券に口座を開設しています。
NISAのしくみや活用法は、金融庁の「NISA特設ウェブサイト」にまとめられています。iDeCoについては、国民年金基金連合会の「イデコ公式サイト」が参考になります。パンフレットもダウンロードできます。
上記のほか、日興フロッギーでETFも少額保有しています(世界株 109円、米国株 1,566円)。
リバランスのため、もうすぐ非課税期間の終わる一般NISA口座や特定口座などのリスク資産を少しずつ利確して預貯金等の安全資産を増やしています。
不透明感からリスク資産を減らしたくなった時に思い出してほしいこと
先行きの不透明感を考えるともっと思い切ってリスク資産を減らしたくなりますが、ランダムに動く株価の予測は大変困難で、不安にかられてマーケットから退出してしまうとチャンスをつかみそこねてしまう可能性もありますね。日興アセットマネジメントによれば、タイミングを計って短期売買を繰り返し株価が大きく上昇する日のリターンを取り逃すよりは、株式市場に居続けたほうが長い目で見れば安定した資産運用につながるのではないかとのこと。
・長期投資のススメ ~「Stay Market」の重要性~(日興AM)
世界株式の過去およそ20年間の価格推移(グラフ左)を 1.株式市場に居続けた場合と 2.各年において日次リターンが最も高い1日(合計20日分)を除いた場合で比較すると、後者ではわずか20日分のリターンを取り逃した結果、運用成果はおよそ半分程度にまで落ち込んでいます。
また世界株式の投資期間別リターン(グラフ右)を見ると、投資期間が長くなるほどリターンがマイナスになる割合が減少しています(1年間 約24% → 5年間 約14% → 10年間 約1%)。
コロナショックやその後の急反発を予測できた人は少ないですよね。適切なタイミングを見計らって投資するのはやはり難易度が高そうです。
気休めかもしれませんが適宜リバランスもしながら、世界経済の成長の恩恵を受けるべく市場に長く居続けられたらと思っています。
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