『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の第1期の交付運用報告書(PDF)が公表されました。
競合する『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』と実質コストや運用実績を比較してみました。
どちらも、つみたてNISA対象商品です。つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
金融庁のリーフレット(PDF)や「つみたてNISA早わかりガイドブック」(PDF)の解説がわかりやすいです。
全世界株式インデックスファンドの特徴
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。ベンチマークの指数は先進国と新興国を合わせた49ヵ国の大型株と中型株2,852銘柄で構成されています(2019年5月末現在)。
投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.15336%です。
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス 2019年5月末現在 |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数は先進国と新興国を合わせた49ヵ国の大型株・中型株・小型株7,886銘柄で構成されています(2019年5月末現在)。
運用管理費用(年率)は税込0.21960%です。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス 2019年5月末現在 |
今回、取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジは行いません。信託期間は無期限です。
全世界株式インデックスファンドの実質コスト
小数第3位未満は四捨五入しています |
信託報酬(運用管理費用)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用など)を合わせたものが実質コストになります。
上の表の数字は推計を含む概算値であることに注意してください。
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の実質コスト(年率0.245%)は、第1期(2018年10月31日~2019年4月25日)の運用報告書の「1万口当たりの費用明細」の合計を1年相当に改めています。
日数ではなく「1万口当たりの費用明細」に記載された信託報酬から推計した場合、実質コストは年率0.253%です。
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率0.470%)は、第1期(2017年9月29日~2018年7月17日)の運用報告書の「1万口当たりの費用明細」の合計を1年相当に改めて、実質的な投資対象である外国投資信託証券の報酬(VT 経費率0.09%※)を加えています。
※ 2019年2月26日付で経費率が改定されました(0.10% → 0.09%)。
暫定的に公開されている第2期の途中経過(2018年7月18日~2019年4月17日)をもとにした参考値では年率0.312%です。
日数ではなく「1万口当たりの費用明細」に記載された信託報酬から推計した場合、実質コストは年率0.492%です。第2期途中の参考値では年率0.311%です。
全世界株式インデックスファンドの運用実績
下のチャートは『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』設定来8ヵ月強(2018年10月31日~2019年7月3日)の基準価額の推移を競合と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2018年10月31日~2019年7月3日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
上記の『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』と『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の基準価額の差をチャートにすると下記のようになります。
基準価額の差 2018年10月31日~2019年7月3日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
ブレはありますが、上記の期間では徐々に差が開いているように見えますね。
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年7月3日現在)。
2019年7月3日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
バランスファンドと全世界株式インデックスファンドの実質コストと運用実績は下の記事を参考にしてください。
こちらは日数ではなく信託報酬にもとづいて実質コスト(年率)を推計しています。
・『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』と『同 全世界株式』3種の実質コストと運用実績を比較・評価 たわらノーロードからオール・カントリーのライバルが登場し競争に期待
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