確定拠出年金専用の『ひふみ年金』の特徴と運用実績を『ひふみプラス』やTOPIX連動型インデックスファンドと比較しながら簡単にまとめてみました。
『ひふみプラス』より運用管理費用が廉価なのに以前は運用実績では逆に僅差で劣後していた『ひふみ年金』ですが、はたして最近は改善されているでしょうか?
ひふみ年金ほか特徴
アクティブ運用の『ひふみ年金』と『ひふみプラス』は、長期的な将来価値に対して市場価値が割安と考えられる成長企業に投資します。どちらも直販のひふみ投信と同じマザーファンドを通じて運用されています。状況に応じて株式を売却して現金比率を高める場合があります(最大で50%未満)。
国内だけでなく海外の企業にも投資先を広げています。外貨建資産は原則として為替ヘッジは行いません。
2019年3月末月報より |
2019年3月末月報より |
『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』は、東証一部上場の全銘柄を対象とした東証株価指数(TOPIX)に連動する投資成果をめざします。
2019年3月末月報より |
2019年3月末月報より |
今回、取り上げた投資信託の信託期間は無期限です。
ひふみ年金ほか運用管理費用
投資信託を保有中の運用管理費用(信託報酬)は下記の通りです。すべて年率です。『ひふみ年金』
税抜0.76%(税込0.8208%)
『ひふみプラス』
税抜0.98%(税込1.0584%)
『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』
税抜0.16%(税込0.1728%)
購入時手数料は『ひふみプラス』のみ設定されていますが(上限 税抜3%/税込3.24%)、ネット証券など無料の場合もあります。
『ひふみプラス』は純資産総額に応じて一定額を超えた分について信託報酬率が下がる仕組みになっています。500億円を超える部分は税抜0.88%(税込0.9504%)、1,000億円を超える部分は税抜0.78%(税込0.8424%)に下がります。
ひふみ年金ほか実質コスト
項目ごとに小数第3位未満は四捨五入 |
アクティブ運用の『ひふみ年金』と『ひふみプラス』は、指数連動型の『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』と比較すると、信託報酬だけでなく売買委託手数料も高めです。
上記の表の『ひふみ年金』の数字は、第2期(2017年10月3日~2018年10月1日)の運用報告書の「1万口当たりの費用明細」を1年相当に改めた抜粋です。
『ひふみプラス』は、第7期(2017年10月3日~2018年10月1日)の運用報告書の「1万口当たりの費用明細」を1年相当に改めた抜粋です。レオス・キャピタルワークスによると信託報酬は簡便法のため上限の値を記載しているそうです。
『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』は、第7期(2017年12月1日~2018年11月30日)の運用報告書の「1万口当たりの費用明細」の抜粋です。
ひふみ年金ほか運用実績
下のグラフは、『ひふみ年金』設定来(2016年10月3日~2019年4月23日)で基準価額の推移を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。『ひふみプラス』は、『ひふみ年金』の陰にほぼ隠れています。
基準価額の推移 2016年10月3日~2019年4月23日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年4月23日現在)。
2019年4月23日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
設定からしばらくは『ひふみプラス』に劣後する場面もあった『ひふみ年金』ですが、最近は運用成績が改善されてきているようです。僅差ではありますが『ひふみ年金』の騰落率が『ひふみプラス』を上回っています。
まとめ
確定拠出年金専用の『ひふみ年金』は、一般販売されている『ひふみプラス』に比べて運用管理費用が若干廉価に設定されています。運用実績も最近は『ひふみプラス』より上向いてきたようです。中小型株が過半数を占める『ひふみ年金』と『ひふみプラス』は、幅広い銘柄に分散されたTOPIX連動型のインデックスファンドに比べ、良くも悪くも値動きが大きい傾向にあります。
もし投資対象にするのであれば、資産運用の定石通り国内外の複数の資産(株や債券など)へ分散投資をしたうえで、ポートフォリオのスパイスとして加えるべきかもしれませんね。
販売会社と関連記事
確定拠出年金専用の『ひふみ年金』はSBI証券 iDeCoのほか、松井証券のiDeCoやマネックス証券のiDeCoでも販売されています(リンク先から証券会社の資料請求ができます)。『ひふみプラス』と国内株式インデックスファンドの実質コストと運用実績の比較は下の記事を参考にしてください。
・信託報酬引き下げ!eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の実質コストと運用実績をニッセイやひふみプラスと比較
『ひふみプラス』の積立投資の成績は下の記事を参考にしてください。
・【投信積立】2019年1月から積立したら今いくら?ひふみプラス、コモンズ30ファンド、JPX日経中小型、日経平均、TOPIX
『ひふみ投信』の長期での成績は下の記事を参考にしてください。
・兵どもが夢の跡?『ひふみ投信』『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』過去10年の実績をニッセイ日経225インデックスファンドと比較
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