※ 記事を更新しました(2019年7月22日)。
『ひふみ投信』と『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』の過去10年の運用実績を国内株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『ニッセイ日経225インデックスファンド』です。
ひふみ投信ほか特徴
『ひふみ投信』は、長期的な将来価値に対して、市場価値が割安と考えられる成長企業に投資します。株価の下落リスクが高まっている時や、株価水準から魅力的な銘柄が無いような時など状況に応じて株式を売却して現金比率を高める場合があります(最大で50%未満)。
大型株比率の増加が指摘される『ひふみ投信』ですが、中小型株と超小型株の比率は減少したとはいえ過半数を占めています。
2019年6月末月報より |
海外株の比率は10%を超えています。原則として外貨建資産の為替ヘッジは行いません。
2019年6月末月報より |
『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』は、株価が下落した銘柄から財務安定性に優れ、業績も安定しており、わが国の経済社会に貢献すると考えられる企業の株式に厳選して投資します。
2019年7月12日付週報より |
『ニッセイ日経225インデックスファンド』は、東証第1部上場のうち代表的な225銘柄を対象にした「日経平均株価(日経225)」に連動する投資成果をめざします。
2019年6月末月報より |
今回、取り上げた投資信託の信託期間は、すべて無期限です。
ひふみ投信ほか費用
投資信託を保有中の運用管理費用(信託報酬)は下記の通りです。すべて年率(税抜)です。『ひふみ投信』
0.98%
『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』
1.70%
『ニッセイ日経225インデックスファンド』
0.25%
『ひふみ投信』は長期保有者に信託報酬の一部を還元しています(保有期間が5年以上10年未満で0.2%、保有期間が10年以上は0.4%)。そのぶん口数が増えます。
『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』のみ購入時手数料(税抜3%)と解約時の信託財産留保額(0.3%)が設定されています。
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、SBI証券、楽天証券などのネット証券(インターネットコース)では無料の場合もあります。
ひふみ投信ほか運用実績
『ひふみ投信』の運用実績は、長期保有者への信託報酬一部還元による口数の増加を計算に含めていません。過去10年(2009年6月末~2019年6月末)の基準価額の推移は下記の通りです。
比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移(月末ベース) 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
直近の過去1年間(2018年7月20日~2019年7月19日)の基準価額の推移は下記の通りです。
比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移(日次ベース) 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです。
2019年7月19日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
中小型株は投資資金の流出入にともなって大きく株価が変動します。
『ひふみ投信』も『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』も過去5年、過去10年の騰落率では『ニッセイ日経225インデックスファンド』を圧倒しています。
その一方で、過去1年の騰落率では逆に劣後が目立っています。
まとめ
世界経済の減速懸念が強まっています。『ひふみ投信』や『SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ』といったアクティブ運用の投資信託でも逆風を回避するのは難しく、直近の騰落率は指数連動型のインデックスファンドを下回っています。
中小型株を炭鉱のカナリアに見立てるなら、景気や株価のピークアウトを意識すべきでしょうか。リスクを取りすぎていたと感じるなら、本格的な景気後退局面が来る前に今からでもポートフォリオの再点検してみるのがいいかもしれませんね。
『ひふみ投信』は海外株式も組入れ始めましたが、先細りが心配な国内の株式にばかりこだわるより、やはり国際分散投資が王道でしょうか。
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』や『楽天・インデックス・バランス・ファンド』のように世界の大型株から小型株まで幅広くカバーしている投信も登場しています。
・楽天・全世界株式と比較!マイルドな値動きも魅力?『楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)』『同(均等型)』『同(株式重視型)』
TOPIXやJPX日経中小型株指数に連動するインデックスファンドとの比較は下の記事を参考にしてください。
・直近の調整局面での下落率・上昇率を比較 ひふみプラス、ジェイリバイブ、JPX日経中小型/TOPIX/日経平均連動型投信
こぼれ話
アクティブ運用の投資信託の場合、市場が軟調な時に割安になった銘柄に積極的に買いを入れている可能性もあります。ポートフォリオのスパイスとしてリスク許容度の範囲内で投資しているなら、長い目で見守ることも必要かもしれません。厳選した銘柄に投資するアクティブファンドも魅力的ですが、手堅く行くなら預貯金等の安全資産をしっかり確保しつつ、投資先の分散された全世界株式インデックスファンドやバランスファンドを少しずつ積み立てていくという方法もあります。
・8資産均等型バランス投信のリターンとリスクを全世界株式と比較
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