低コストなインデックスファンドの代表である『eMAXIS Slim』シリーズと『<購入・換金手数料なし>』シリーズのうち、国内株式、先進国株式、新興国株式の運用実績を比較してみました。
今回、取り上げた投資信託は、つみたてNISAの対象商品です。つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
制度の詳細については金融庁のWEBサイトで解説されています。
国内株式/先進国株式/新興国株式の特徴
『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』(三菱UFJ国際投信)と『<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド』(ニッセイAM)は、東京証券取引所第一部に上場されている全銘柄を対象にした「TOPIX(東証株価指数)」に連動する投資成果をめざします。ベンチマークの指数には2,148銘柄が組み入れられています(2019年8月末現在)。
TOPIX(東証株価指数) 組入上位10業種 2019年8月末現在 |
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)と『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』(ニッセイAM)は、先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数には北米、欧州、アジア・オセアニア、中東の22ヵ国の大型株と中型株1,327銘柄が組み入れられています(2019年8月末現在)。
MSCI コクサイ・インデックス 業種別構成比と国・地域別構成比 2019年8月末現在 |
『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)と『<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド』(ニッセイAM)は、新興国の株式市場を対象にした「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数にはアジア、中南米、中東・アフリカ、欧州の26ヵ国の大型株と中型株1,202銘柄が組み入れられています(2019年8月末現在)。
MSCI エマージング・マーケット・インデックス 業種別構成比と国・地域別構成比 2019年8月末現在 |
今回、取り上げた投資信託は原則として外貨建資産の為替ヘッジを行いません。信託期間はすべて無期限です。
eMAXIS Slimと<購入・換金手数料なし>の運用実績
下のグラフは、最後発の『<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド』設定来の期間(2017年10月13日~2019年9月20日)で基準価額の推移を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2017年10月13日~2019年9月20日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
国内株式と先進国株式は競合のグラフの線がほぼ重なっていますが、新興国株式では若干のズレが見て取れます。
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年9月20日現在)。
2019年9月20日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『eMAXIS Slim』シリーズは、ライバルの動向をにらみながら、より積極的に信託報酬率の引き下げを実施しています。また受益者還元型の信託報酬を導入していて、純資産総額500億円以上の部分は信託報酬が下がります。
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』の純資産総額500億円以上1,000億円未満の部分の信託報酬は税抜0.0949%です。
先進国株式と国内株式では騰落率は僅差ですが、新興国株式では『<購入・換金手数料なし>』(ニッセイ)がやや劣勢ですね。
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド』は、まだ純資産総額が小さいために運用が安定するまでもう少し時間がかかるのかもしれませんね。
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