『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』の特徴と運用実績を競合するインデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『楽天・全米株式インデックス・ファンド』、『SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン』、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』です。
楽天・米国高配当株式ほか米国株式と先進国株式の特徴
『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(米国高配当株式))』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場の高配当銘柄を対象にした「FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.192%程度です。
2020年4月末現在、ベンチマークの指数はジョンソン・エンド・ジョンソン、JPモルガン・チェース、P&G、インテル、ベライゾン・コミュニケーションズなど米国の高配当株393銘柄を組み入れています。
FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス 業種別構成比 2020年4月末現在 |
『楽天・全米株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.162%程度です。
2020年4月末現在、ベンチマークの指数はマイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コム、アルファベット、フェイスブックなど米国の大型株から小型株まで3,470銘柄を組み入れています。
CRSP USトータル・マーケット・インデックス 2020年4月末現在 |
『SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン』(三井住友トラストAM)は、25年以上連続して増配している銘柄を対象とした「S&P500配当貴族指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.605%程度です。
2020年4月末現在、ベンチマークの指数はクロロックス、ウォルマート、アボット・ラボラトリーズ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、コルゲート・ パーモリーブなど66銘柄を組み入れています。
S&P500配当貴族指数 業種別構成比 2020年4月末現在 |
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』(ニッセイAM)は、日本を除く先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2020年4月末現在、ベンチマークの指数はアップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、アルファベットなど1,319銘柄を組み入れています。
運用管理費用(年率)は税込0.1023%です。
MSCIコクサイ・インデックス 業種別構成比と国別構成比 2020年4月末現在 |
今回、取り上げた投資信託は、原則として為替リスクを回避するための為替ヘッジを行いません。信託期間はすべて無期限です。
楽天・米国高配当株式ほか米国株式と先進国株式の運用実績
『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』設定来2年4ヵ月強の基準価額の推移(2018年1月10日~2020年5月19日)は下のチャートの通りです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2018年1月10日~2020年5月19日 過去の実績は将来を保証するものではありません |
騰落率の比較は下記の通りです(2020年5月19日現在)。
調整局面の下落率は2020年2月21日~同年3月24日の数字と2018年10月4日~同年12月25日の数字、設定来騰落率は2年4ヵ月強の数字です。
2020年5月19日現在 過去の実績は将来を保証するものではありません |
2018年後半の調整局面では『楽天・全米株式インデックス・ファンド』よりも下落幅が若干控えめだった『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』ですが、直近の調整局面では顕著な差はないように見受けられます。
・新型コロナウイルス感染拡大を受けた各資産の値動き(日興AM)
コロナショックでは安全資産とされる国債や金(ゴールド)にも換金売りの動きがあったほどなので、金融市場が混乱しているときには高配当株式も大幅な値下がりは避けられないのでしょうね。
高配当銘柄でうたわれる配当による下支え効果も、過剰な期待は禁物かもしれないですね。
あれこれ迷うより、幅広い銘柄に分散された『楽天・全米株式インデックス・ファンド』や先進国株式インデックスファンドを積み立てていくほうが無難という考え方もあるでしょうか。
ポートフォリオ全体の変動リスクを抑えたいなら、預貯金等の安全資産を厚めに持つか、債券を組み合わせるのがやはり効果的でしょうね。
・【インデックス投資】米国株式に国内債券を組み合わせて値動きをマイルドに 米国株式70~30%:国内債券30~70%で実績を比較・評価
・債券の下支え効果に期待『楽天・全米株式』『楽天・全世界債券(為替ヘッジ)』両者を組み合わせた場合(7:3、5:5、3:7)の運用実績を比較・評価
『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』の実質的な投資対象「バンガード・米国高配当株式ETF」(VYM)と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の実質的な投資対象「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」(VTI)の年間平均リターン(米ドルベース)は下のグラフの通りです(2020年4月末現在)。
2020年4月末現在 過去の実績は将来を保証するものではありません |
米国株の高配当ETFに関しては楽天証券の記事が参考になるかと思います。
・米国株、本格反発のタイミングは?高配当ETFのパフォーマンス格差広がる(楽天証券トウシル)
おすすめ記事
より幅広い米国株式インデックスファンドの運用実績の比較は下の記事を参考にしてください。・『楽天・全米株式インデックス・ファンド』楽天・米国高配当株式、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、iFree NYダウ、iFreeNEXT NASDAQ100/FANG+、SMT 米国株配当貴族と実績比較・評価
先進国の株式と債券に半分ずつ投資した場合の運用実績は下の記事を参考にしてください。
・債券で値動きをマイルドに『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』『同 先進国債券インデックス』半分ずつ投資した実績を評価
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