『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(三菱UFJ国際投信)の特徴や運用実績を競合する全世界株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『全世界株式インデックス・ファンド』、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』、『eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)』、『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』です。
すべて、つみたてNISA対象商品です。つみたてNISAについては金融庁のリーフレット(PDF)や「つみたてNISA早わかりガイドブック」(WEBサイト)がわかりやすいです。
全世界株式インデックスファンドの特徴は?
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(三菱UFJ国際投信)と『全世界株式インデックス・ファンド』(SSGA)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』が税込0.1296%、『全世界株式インデックス・ファンド』が税込0.5184%です。
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の第1期運用報告書から推計した諸経費を含めた実質コスト(年率)は0.230%です。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 2019年7月末月報より |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))』(楽天投信投資顧問)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.2196%程度です。諸経費を含めた実質コスト(年率)は第2期途中の参考値では0.311%です。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド 2019年6月末現在(同年7月末月報より) |
『eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)』(三菱UFJ国際投信)は、日本を含む世界の株式市場の値動きに連動した投資成果をめざします。
「TOPIX(東証株価指数)」、「MSCIコクサイ インデックス」(円換算ベース)、「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」(円換算ベース)を均等に組み合わせた合成指数がベンチマークです。
運用管理費用(年率)は税込0.1296%です。第1期運用報告書から推計した諸経費を含めた実質コスト(年率)は0.218%です。
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型) 基本投資割合と国・地域別構成比 2019年7月末月報より |
『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』(三菱UFJ国際投信)は、日本を除く世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.1296%です。第1期運用報告書から推計した諸経費を含めた実質コスト(年率)は0.223%です。
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) 2019年7月末月報より |
今回、取り上げた投資信託は外貨建資産の為替ヘッジは原則として行いません。信託期間はすべて無期限です。
全世界株式インデックスファンドの運用実績
下記のチャートは、『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』設定来の基準価額の推移(2018年10月31日~2019年8月30日)を『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。貿易摩擦や景気後退懸念により株式市場が不安定で、投資信託の基準価額の変動も大きくなっています。
基準価額の推移 2018年10月31日~2019年8月30日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
下記のチャートは、『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』設定来の基準価額の推移(2018年10月31日~2019年8月30日)を『eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)』や『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』と比べたものです。
起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2018年10月31日~2019年8月30日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年8月30日現在)。
下落率は2018年11月8日~同年12月25日の数字、上昇率は2018年12月25日~2019年8月30日の数字です。
2019年8月30日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
運用管理費用の低廉な『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』は、ベンチマークの指数を同じくする『全世界株式インデックス・ファンド』よりも運用成績が向上しています。
『SBI・全世界株式インデックス・ファンド』や『EXE-i グローバル中小型株式ファンド』も含めた全世界株式インデックスファンドの比較は下の記事を参考にしてください。
・『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(3地域均等型)(除く日本)等と実績比較・評価
まとめ
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』のベンチマークである「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」は、世界49カ国の大型株と中型株2,844銘柄を組み入れていて時価総額の85%をカバーしています(2019年7月末現在)。『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』のベンチマークである「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」は、世界49カ国の大型株から小型株まで8,893銘柄を組み入れていて時価総額の98%をカバーしています(2019年7月末現在)。
運用管理費用は『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(税込0.1296%)よりも若干割高ですが、より幅広い銘柄に投資したいなら『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(税込0.2196%)が選択肢になるでしょうか。
『eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)』は日本、先進国(除く日本)、新興国に均等に配分しています。時価総額比型では米国が過半数を占めることになりますが、3地域均等型では米国の比率は20%強です。日本や新興国にもっと比重を置きたいなら面白い選択肢かもしれませんね。
日本(国内)株式は個別株にすでに投資している、あるいは日本を投資対象から外したい場合には『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』が有用でしょうね。
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『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』と先進国株式・国内株式・新興国株式の組み合わせとの比較は下の記事を参考にしてください。・『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の特徴と実績をeMAXIS Slimの組み合わせ(先進国株式、国内株式、新興国株式)と比較・評価
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』と米国株式インデックスファンドとの比較は下の記事を参考にしてください。
・『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』出足の成績を同 米国株式(S&P500)や楽天・全米株式、iFree NYダウ等と比較・評価
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』とバランスファンドとの比較は下の記事を参考にしてください。
・『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』を4資産及び8資産均等型バランスファンドや世界経済インデックスファンドと比較・評価
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