アップルやアマゾン、グーグル(アルファベット)などのハイテク株を対象にした『iFreeNEXT FANG+インデックス』の特徴と運用実績を、米国株に幅広く投資する『iFree S&P500インデックス』や『楽天・全米株式インデックス・ファンド』と比較してみました。
iFreeNEXT FANG+、iFree S&P500、楽天・全米株式の特徴
『iFreeNEXT FANG+インデックス』(大和投資信託)は、次世代テクノロジーをベースに、グローバルな現代社会において人々の生活に大きな影響力を持ち、高い知名度を有する米国上場企業の株式で構成される「NYSE FANG+指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。同指数はフェイスブック、アップル、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、グーグル(アルファベット)、アリババ、バイドゥ、エヌビディア、テスラ、ツイッターの10社に等金額投資したポートフォリオで構成されています。
四半期(3・6・9・12月)ごとに等金額となるようリバランスを行ないます。
2018年10月24日に証券投資信託約款の変更が行われ信託期間は無期限になりました。
投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.7755%です。
2019年10月末月報より |
『iFree S&P500インデックス』(大和投資信託)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.2475%です。
2019年10月末月報より |
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.162%程度です。
2019年9月末現在(同年10月末月報より) |
今回、取り上げた投資信託は、原則として為替リスクを回避するための為替ヘッジを行いません。信託期間は、すべて無期限です。
iFreeNEXT FANG+、iFree S&P500、楽天・全米株式の運用実績
下のチャートは『iFreeNEXT FANG+インデックス』設定来の1年10ヵ月弱(2018年1月31日~2019年11月29日)の基準価額の推移を競合と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2018年1月31日~2019年11月29日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年11月29日現在)。設定来騰落率は1年10ヵ月弱の数字です。
2019年11月29日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『iFreeNEXT FANG+インデックス』の設定来騰落率はライバルを下回っているものの、過去3ヵ月、6ヵ月、1年の騰落率では逆転しています。
テーマ型の投資信託が設定される頃には関連銘柄のピークが近いとよく言われます。銘柄を絞り込んでいる分、どうしても好不調の波が大きくなりがちな面はあるでしょうね。
・三井住友DSアセット「『半導体サイクル』の回復は本物か」(PDF)
次世代テクノロジーの重要性や将来性に変わりはなく、その点で『iFreeNEXT FANG+インデックス』は依然として魅力的ですが、値動きが激しすぎてついていくのは容易ではなさそうです。
私も以前、お試しで少額を投資してみたものの、すぐに手放してしまいました(苦笑)。
ポートフォリオのスパイスとしては面白そうでも、ある程度まとまった額を保有できないなら収益も限られてしまうというジレンマがありますね。
一般的な米国株式インデックスファンドにもハイテク株は組み入れられていますし、リスク許容度が高くないのであれば無理な背伸びはしないのが無難でしょうか。
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