※ 記事を更新しました(2018年10月30日)。
楽天・バンガード・ファンドシリーズの運用報告書が公表されたので、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』と『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』の実質コストと運用実績を競合する米国株式インデックスファンドと比較してみました。
1万口当たりの費用明細
項目ごとに小数点第3位未満は四捨五入 |
上記は運用報告書から「1万口当たりの費用明細」を抜粋したものです。
決算期間の長さがまちまちなので1年相当(年率)に改めたのが下の表になります。正確な数字ではなく、目論見書の信託報酬率を基に推計した概算値です。
各項目ごとに小数点第3位未満は四捨五入 |
その他費用が高めな『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』と『野村インデックスファンド・米国株式配当貴族』ですが、前者は印刷費用が、後者は保管費用がかさんでいます。
参考記事
・『iFree S&P500インデックス』第1期運用報告書の実質コストは?楽天・全米株式やiFree NYダウ、ニッセイ外国株式、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と実績を比較
運用実績の比較
下のグラフは、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』設定来(2017年9月29日~2018年10月30日)の基準価額の推移を『iFree NYダウ・インデックス』と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています
基準価額の推移 2017年9月29日~2018年10月30日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
両者の騰落率の比較は下の表の通りです。
2018年10月30日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
下のグラフは、『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』設定来(2018年1月10日~同年10月30日)の基準価額の推移を『野村インデックスファンド・米国株式配当貴族』と比べたものです。
比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2018年1月10日~同年10月30日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
両者の騰落率の比較は下の表の通りです。
2018年10月30日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
比較できる期間がまだ短く、ベンチマークも異なることに留意してください。
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の設定当初はベンチマークからのかい離が目立ち、騰落率もライバルに対し劣後が目立っていましたが、最近は運用が比較的安定してきています。
・『楽天・全世界株式』『楽天・全米株式』ベンチマークからのかい離が大きめ?ライバルとの差は縮小中
まとめ
運用報告書から推計した実質コストの概算値は『楽天・全米株式インデックス・ファンド』が0.311%、『楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド』が0.467%でした。今は米国株式が好調なので見過ごされがちかもしれませんが、長期で投資信託を保有するなら、やはりコストをおろそかにはできないですよね。
初回の決算では信託報酬以外の諸経費がかさんでいますが、純資産総額が成長するにつれて実質コストが徐々に低下してくれることを期待したいです。
こぼれ話
実質コストの推計は「1万口当たりの費用明細」の信託報酬を本来の信託報酬に直すのに合わせる形で計算しています。
楽天・全米株式インデックス・ファンド
0.1296%(本来の信託報酬)÷0.097%(費用明細の信託報酬)=1.336…
0.203%(費用明細の合計)×1.336…=約0.271%
0.271%+0.040%程度(投資対象ETFの報酬)=約0.311%程度
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド
0.1296%(本来の信託報酬)÷0.075%(費用明細の信託報酬)=1.728…
0.224%(費用明細の合計)×1.728…=約0.387%
0.387%+0.080%程度(投資対象ETFの報酬)=約0.467%程度
日数で計算するなら下記の通りです。
楽天・全米株式インデックス・ファンド
365日(1年)÷292日(決算期間)=1.25
0.203%(費用明細の合計)×1.25=0.25375%
約0.254%+0.040%程度(投資対象ETFの報酬)=約0.294%程度
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド
365日(1年)÷189日(決算期間)=1.931…
0.224%(費用明細の合計)×1.931…=約0.433%
約0.433%+0.080%程度(投資対象ETFの報酬)=約0.513%程度
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