「先進国株式80%:国内債券20%」、「先進国株式50%:国内債券50%」、「先進国株式20%:国内債券80%」それぞれのポートフォリオの過去10年の運用実績と金融危機を含む期間のリターン・リスク水準を比較してみました。
先進国株式と国内債券の組み合わせによる運用実績
先進国株式インデックスファンドと国内債券インデックスファンドを組み合わせた場合の過去10年間の基準価額の推移(月末ベース)は下のチャートの通りです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。株式比率が高いほど上がるときだけでなく下がるときの値動きも大きくなっています。
基準価額の推移(月末ベース) 過去の実績は将来を保証するものではありません |
2020年4月30日現在の騰落率の比較(月末ベース)は下の表の通りです。
調整局面の騰落率は2020年2月21日~同年3月24日の数字です。
2020年4月30日現在 過去の実績は将来を保証するものではありません |
リーマン・ショック後の世界的な金融緩和の恩恵もあり、過去5年、10年の騰落率では株式比率が高いほど好成績でした。
『eMAXIS 先進国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)は、日本を除く主要先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(配当込み・円換算ベース・為替ヘッジなし)に連動する投資成果をめざします。
MSCIコクサイ・インデックス 業種別構成比と国別構成比 2020年4月末現在 |
同ファンドの運用管理費用(年率)は税抜0.6%以内ですが、より低廉な先進国株式インデックスファンドも登場しています。
・信託報酬0.093%に引き下げ!『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』ライバル(ニッセイ、たわらノーロード)も手強い? 実質コスト、運用実績、積立投資の成績を比較・評価
先進国株式と国内債券の組み合わせによるリターン・リスク水準
世界的な金融危機であるリーマン・ショックを含む過去(2003年31日~2020年4月30日)の指数データによるリターンとリスクの水準(年率)は下の表の通りです。過去のデータは将来の成績を保証するものではありません 野村AM「投信アシスト」より |
株式の比率が増えるほどリターン(投資収益率)が高くなる反面、リスク(投資収益率のぶれ)も大きくなっています。
シャープレシオはリスクの大きさに比べ、どれだけリターンを得られているかという運用効率の高さを示します(数値が大きいほうが優秀)。
下の図表は各ポートフォリオの年間リターンを示しています。
○は年間リターンの平均値 過去のデータは将来の成績を保証するものではありません 野村AM「投信アシスト」より |
金融危機を含む2003年3月31日から2020年4月30日までの任意の連続1年間で騰落率のうち最大の騰落率を「最大上昇時」、同じく最小の騰落率を「最大下落時」としています。○は年間リターンの平均値です。
国内債券の比率が高いほど年間リターンのぶれは小さくなり、最大下落時の落ち込みも控えめになっています。
上記は過去の指数データに基づくシミュレーションであり、売買手数料、税金等の費用は考慮していません。過去のデータは将来の運用成績を保証するものではありません。
まとめ
先進国株式と国内債券の組み合わせによるポートフォリオを比較した場合、株式の比率が増えるほどリターンは高くなるかもしれませんが、リスク(収益のぶれ)も大きくなります。逆に国内債券の比率が大きいほどリスクは小さくなりますが、リターンも控えめになります。
リターンを得るには同時にリスクを受け入れる必要があるとはいえ、株式市場が好調なときに前のめりになりすぎると調整局面を迎えたときに痛い目にあいかねないのが怖いところですよね。
リバランスを通じてリスク水準を一定に保ち、背伸びをしすぎないよう気をつけたいです。
「リバランス」 もとの資産配分よりも比率の増えた資産を売却して 比率の減っている資産に振り向ける |
先進国株式インデックスファンドのコストと成績については下の記事を参考にしてください。
・低コストな方が本当に好成績?『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』『つみたて先進国株式』『eMAXIS 先進国株式インデックス』
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