世界各国の株式に幅広く投資する『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)の特徴と運用実績を先進国株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)です。
両者とも、つみたてNISA対象商品です。つみたてNISAについては金融庁のリーフレット(PDF)や「つみたてNISA早わかりガイドブック」(PDF)がわかりやすいです。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドほか特徴
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))は、日本を含む先進国と新興国合わせて世界49ヵ国の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。2019年5月末現在(同年6月末月報より) |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド 2019年5月末現在(同年6月末月報より) |
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』は、日本を除く先進国22ヵ国の株式市場を対象にした「MSCI コクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2019年6月末月報より |
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 2019年6月末月報より |
今回、取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジを行いません。信託期間はどちらも無期限です。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドほか費用
投資信託を保有中の運用管理費用(信託報酬)は下記の通りです。どちらも税込(年率)です。『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』
0.219600%
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』
0.107892%
(純資産総額500億円以上1,000億円未満の部分 0.102492%)
上記の投資信託は購入時手数料や解約時の信託財産留保額はありません。
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の諸経費を含めた実質コスト(年率)は、第2期途中(9カ月経過時点)での推計値では0.311%程度です。
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』の実質コスト(年率)は、第2期運用報告書から推計すると0.184%程度です(最新の信託報酬率を適用)。
投資信託を100万円分保有していたとすると、単純計算で『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は毎年およそ3,100円強の負担、『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』は毎年およそ1,800円強の負担です。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドほか運用実績
下のチャートは、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』設定来1年10カ月の期間(2017年9月29日~2019年7月29日)で基準価額の推移を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
貿易摩擦や景気減速への警戒感から、株価や基準価額の変動が激しくなっています。
基準価額の推移 2017年9月29日~2019年7月29日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年7月29日現在)。
下落率は2018年10月2日~2018年12月25日の数字です。
2019年7月29日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
直近は国内株式や新興国株式が振るわないこともあって、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』設定来の騰落率は、『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』に劣後しています。
まとめ
運用実績がさえないと、リターンの低い特定の地域を外してもいいのでは?という疑問も浮かびがちですよね。・国内株式や新興国株式はいる?いらない?先進国株式のみと全世界株式のリターンとリスクを比較
とはいえ好不調の波は目まぐるしく入れ替わるものですし、つみたてNISAのように長期だと、少子高齢化の影響で先進国の比重が縮小したり逆に経済成長著しい新興国の比重が高まったり、地域別構成比に変化があるかもしれません。
主要な国をカバーしつつ運用管理費用が低廉なのは先進国株式インデックスファンドの強みですが、取りこぼしがないという意味では全世界株式インデックスファンドも魅力的ですね。
G7(カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国)
E7(ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、ロシア、トルコ)
出典:PwC「2050年の世界 長期的な経済展望:世界の経済秩序は2050年までにどう変化するのか?」(PDF)6ページより引用
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