来年開始の積立NISA バランスファンド以外に株式のみの投信やアクティブ投信、ETFも投資可能に?

2017年3月31日金曜日

NISA注意点

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狭き門より入れ
狭き門?積立NISAの基準に合致する投信はわずか1%

金融庁のWEBサイト「長期・積立・分散投資に資する投資信託に関するワーキング・グループ」報告書 (PDF)が公開されています。

以前の金融庁の「平成29年度税制改正要望項目」(PDF)では、積立NISAの制度イメージの中で長期の積立・分散投資に適した投資対象商品の例として「バランス型ファンド、非毎月分配型ファンド等」を挙(あ)げていました。

株式のみに投資するインデックス型投資信託、例えば先進国株式インデックスファンドなどが対象になるのかどうか疑問だったのですが、今回の報告書で検討された内容が認められれば、バランスファンド以外にも投資対象が広がりそうです。

積立NISAの対象となる商品は?

詳細は報告書(PDF)に譲りますが、投資対象になりそうな商品はおよそ以下の通りです。

【前提条件】信託契約期間が無期限又は 20 年以上であること、 毎月分配型でないこと、一定の場合を除き、デリバティブ取引による運用を行わないこと。

インデックス投信 マーケット全体を広くカバーしており、かつ、既に市場関係者に浸透している指数に連動すること。

アクティブ運用投信 信託の設定以来 5 年以上が経過しており、そのうち3分の2以上の期間(年数)において、資金流入超となっている実績があること。

ETF(上場株式投資信託) 最低取引単位が 1,000 円以下であること。流動性が確保されていること。

アセットクラス(資産の種類)や地域分散の程度については、アセットクラスや地域の分散されたバランスファンドを基本に踏まえながらも、「積立 NISA で保有する商品のみで分散効果の実現を考えるのではなく、個々の家計の金融資産のポートフォリオ(預金を含む)を全体として見た際に実質的に分散が図られていることが重要」としています(報告書4ページ21~23行目から引用)。自ら組み合わせて投資したいというニーズにも配慮し、投資先が株式のみ、あるいは海外資産のみ、国内資産のみといった投資信託も排除せず投資対象に含めるそうです。

また販売手数料(購入時手数料)や信託報酬(運用管理費用)等に一定の上限を設け、低コストの投資信託に限定するとしています。

まとめ

まだ見直しが行われる可能性もありますが報告書にまとめられた方向に進むのであれば、積立NISAの投資対象となる商品はバランスファンドだけでなく、ある程度、選択の余地がありそうですね。個人的には、先進国株式インデックスファンドとバランスファンドを組み合わせて投資したいと考えていたので一安心でしょうか。

もっとも事務局説明資料(PDF)によると、安定的な資産形成に適した積立NISAの基準を当てはめると約5,400本ある既存の投資信託のうち50本程度しか残らなかったそうです(苦笑)。報告書が、家計の投資に関する知識の向上と金融機関における顧客本位の業務運営の確立・定着を訴えているのも納得できるかもしれませんね。




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