米国株式インデックスファンドの定番『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の特徴と運用実績を、コロナ禍で注目度の高まっているNASDAQ100指数およびFANG+指数連動型と比較してみました。
比較の対象は『iFreeNEXT NASDAQ100インデックス』と『iFreeNEXT FANG+インデックス』です。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)ほか特徴
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。運用管理費用(年率)は税込0.0968%以内です。
2020年7月末月報より |
S&P500指数 業種別構成比 2020年7月31日現在 |
『iFreeNEXT NASDAQ100インデックス』(大和AM)は、「NASDAQ100指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
NASDAQ(ナスダック)は米国にある世界最大の新興企業向けの株式市場です。米国以外の企業を含みハイテク(IT)関連銘柄の比率が高いのが特徴です。「NASDAQ100指数」は時価総額上位100銘柄(金融銘柄を除く)で構成されています。
運用管理費用(年率)は税込0.495%です。
「株式業種別構成比」外国投資信託・先物を除外 2020年7月末月報より |
『iFreeNEXT FANG+インデックス』(大和AM)は、「NYSE FANG+指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
同指数はフェイスブック、アップル、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、グーグル(アルファベット)、アリババ、バイドゥ、エヌビディア、テスラ、ツイッターの10社に等金額投資したポートフォリオで構成されています。
四半期(3・6・9・12月)ごとに等金額となるようリバランスを行ないます。
運用管理費用(年率)は税込0.7755%です。
「株式業種別構成比」外国投資信託・先物を除外 2020年7月末月報より |
今回、取り上げた投資信託は、原則として為替リスクを回避するための為替ヘッジを行いません。信託期間は、すべて無期限です。
米国株式インデックスファンドの運用実績
下のチャートは後発の『iFreeNEXT NASDAQ100インデックス』設定来2年強の期間で基準価額の推移(2019年8月31日~2020年9月3日)を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2019年8月31日~2020年9月3日 過去の実績は将来を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2020年9月3日現在)。
2020年の調整局面の下落率は2月21日~3月24日(iFreeNext2種は2月20日~3月17日)の数字、2018年の調整局面の下落率は10月4日~12月25日の数字、設定来騰落率は後発の『iFreeNEXT NASDAQ100インデックス』設定来2年強の数字です。
2020年9月3日現在 過去の実績は将来を保証するものではありません |
2020年9月3日現在の純資産総額は『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』1,601.73億円、『iFreeNEXT NASDAQ100インデックス』98.56億円、『iFreeNEXT FANG+インデックス』107.98億円です。
・コロナショックを機に更なる注目を集める「NASDAQ100指数」(日興AM)
同指数には、大型銘柄の動きに影響されやすく、値動きが大きいという特徴があります。また、米国では新型コロナウイルスの感染が拡大傾向にあり、先行きの不透明感が強い状況です。しかし、「ウィズ・コロナ」の時代にあって、社会のデジタル化の流れはより加速すると予想されることから、引き続きテクノロジー関連銘柄への注目度は高く、中長期的な成長が期待できると考えられます。
・過去1年で66%値上がり「FANG+インデックス」、大和アセットがブルベア型の新ファンドを新規設定(モーニングスター)
組み入れ銘柄の中で、テスラのイーロン・マスクCEOは個性が強く、その発言で株価が動く舌禍事件をたびたび引き起こしている。中国の2銘柄も米中貿易摩擦の関係でいつ何時、米政府の嫌がらせの対象になるかもしれない。2社ともに中国国内で盤石の事業基盤を持っているため、米国から締め出されるようなことがあっても実質的な収益影響は大きくはないだろうが、何らかの制裁という話になると株価はマイナスに反応する可能性がある。個別の企業の事情によって指数が大きく下ブレることはあるだろう。
ポストコロナ時代を考えると魅力的なNASDAQ100指数連動型とFANG+指数連動型ですが、過熱感からの反落も怖い気がしてしまいますね。期待値の高い分、業績が市場予想に届かなければ大きく調整する可能性も否定できないですよね。
大統領選挙が終わるころには景気敏感株にも投資資金が戻ってくるのでは、という見方もあるでしょうね。
・ストラテジストの眼 Vol.100 米国経済:史上最短の景気後退か?(PDF/岡三AM)
出典:米国経済:史上最短の景気後退か? (岡三AM) |
長い目で見ると成長性の高い米国の新興市場などにも投資しておきたい。その一方で、今は新規に投資するより、むしろ一部利益確定するなどリバランスを検討すべきタイミングのように思えて悩んでいます(苦笑)。
積立投資も一案でしょうか。
・米国新興市場に積立投資『iFreeNEXT NASDAQ100インデックス』楽天・全米株式やeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と実績比較・評価
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米国の大型株を対象にしたS&P500連動型と米国上場のテクノロジー関連株を対象にしたFANG+連動型に半分ずつ投資した場合の運用実績は下の記事を参考にしてください。
・リスク許容度と要相談? 米国株式 S&P500/FANG+インデックスファンドに半分ずつ投資した運用実績を評価
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