【インデックス投資】月1万円の積立の成果は? 定番の『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』をライバル(雪だるま、オール・カントリー)と比較 最新の実質コストや騰落率も確認

2020年1月22日水曜日

実質コスト 全世界株式 毎月1万円の積立投資

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全世界株式インデックスファンドの積立投資の成績をライバルと比較・評価・解説

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全世界株式インデックスファンドの定番『楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))』の積立投資の成績をライバルと比較してみました。

比較の対象は『SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))』と『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』です。

特徴や実質コスト、騰落率についてもまとめています。

すべて、つみたてNISA対象商品です。つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。詳細は金融庁のWEBサイトで解説されています。


全世界株式インデックスファンドの特徴

楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)と『SBI・全世界株式インデックス・ファンド』(SBIアセットマネジメント)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

ベンチマークの指数は先進国と新興国を合わせた49ヵ国の大型株・中型株・小型株で構成されています。

運用管理費用(信託報酬)は前者が年率で税込0.222%程度(税込0.132% + 0.09%程度)、後者が年率で税込0.1102%程度(税込0.0682% + 0.042%程度)です。

2019年12月26日付で「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」などバンガード社のETFの経費率改定が発表されています(0.09% → 0.08%)。

Expense ratio cuts on 56 Vanguard funds mean more savings for you

上記ETFを実質的な投資対象にしている『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の運用管理費用にも反映されるはずです(税込0.222%程度 → 税込0.212%程度)。

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス 業種別構成比(金融、テクノロジー、資本財ほか)と国・地域別構成比(アメリカ、日本、イギリスほか)
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
業種別構成比と国・地域別構成比 2019年12月末現在

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(三菱UFJ国際投信)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

運用管理費用は年率で税込0.1144%以内です。

ベンチマークの指数は先進国と新興国を合せた49ヵ国の大型株と中型株で構成されています。

MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス 業種別構成比(情報技術、金融、ヘルスケアほか)と国別構成比(アメリカ、日本、イギリスほか)
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
業種別構成比と国別構成比 2019年12月末現在

今回、取り上げた投資信託は、原則として為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは行いません。信託期間は、すべて無期限です。


全世界株式インデックスファンドの実質コスト

楽天・全世界株式インデックス・ファンド、SBI・全世界株式インデックス・ファンド、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の実質コスト
少数第3位未満は四捨五入しています

運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。

上記の数字は推計による概算値であることに注意してください。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.291%)は、第2期(2018年7月18日~2019年7月16日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年(365日)相当に改めて、現時点の信託報酬と実質的な投資対象である投資信託証券の報酬(0.08%)を加えています。

信託報酬以外の諸経費 0.079% ×(365日 ÷ 第2期の日数 364日)+ 信託報酬 0.132% + 投資信託証券の報酬 0.080% = 0.291%

SBI・全世界株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.197%)は、第2期(2018年11月13日~2019年11月12日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細に現時点の信託報酬を当てはめて、実質的な投資対象である投資信託証券の報酬(0.042%)を加えています。

信託報酬以外の諸経費 0.087% + 信託報酬 0.068% + 投資信託証券の報酬 0.042% = 0.197%

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の実質コスト(年率 0.211%)は、第1期(2018年10月31日~2019年4月25日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。

信託報酬以外の諸経費 0.047% × (365日 ÷ 第1期の日数 177日)+ 信託報酬 0.114% = 0.211%


全世界株式インデックスファンドの運用実績

下のチャートは、後発の『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』設定来1年3ヵ月弱の期間(2018年10月31日~2020年1月21日)で基準価額の推移を比べたものです。

起点の基準価額を1万円に統一しています。ほぼ重なっています。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド、SBI・全世界株式インデックス・ファンド、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の基準価額の推移(チャート)
基準価額の推移 2018年10月31日~2020年1月21日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

騰落率の比較は下の表の通りです(2020年1月21日)。

調整局面の下落率は2018年11月8日~同年12月25日の数字、設定来騰落率は1年3ヵ月弱の数字です。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド、SBI・全世界株式インデックス・ファンド、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の騰落率
2020年1月21日現在
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』や『SBI・全世界株式インデックス・ファンド』のほうが中小型株まで幅広くカバーしている分、『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』より若干値動きが大きい可能性はあるかもしれませんね。


全世界株式インデックスファンドの積立投資の成績

つみたてNISAのスタートした2018年1月から毎月1日を積立日に設定しています(約定日は翌営業日)。1日が休日の場合は後ずれします。

2018年10月31日設定の『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』は、2019年から比較しています。

楽天およびSBI(2018年1月~)

楽天・全世界株式インデックス・ファンド、SBI・全世界株式インデックス・ファンドの積立投資の成績(2018年1月~)
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

つみたてNISAのスタートした2018年1月から2年強の積立投資(毎月1万円)の評価額は、2020年1月21日現在、25万円の投資額に対して下記の通りです。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド
287,518円(+15.01%)

SBI・全世界株式インデックス・ファンド
286,333円(+14.53%)

2019年1月から積み立て始めた場合の成績は下記の通りです。

楽天・SBI・eMAXIS Slim(2019年1月~)

楽天・全世界株式インデックス・ファンド、SBI・全世界株式インデックス・ファンド、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の積立投資の成績(2019年1月~)
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

2019年1月から1年強の積立投資(毎月1万円)の評価額は、2020年1月21日現在、13万円の投資額に対して下記の通りです。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド
149,494円(+15.00%)

SBI・全世界株式インデックス・ファンド
148,900円(+14.54%)

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
149,656円(+15.12%)

先日、公表されたIMF(国際通貨基金)の「世界経済見通し(2020年1月改訂)」では2019年10月の見通しから下方修正があったものの、世界経済成長率は2019年の推計2.9%から2020年の3.3%、2021年の3.4%へと上昇すると予測されています。

最近の株価の好調さは、こうした見通しを先取りしたも面もあるのでしょうね。株価の上昇が急すぎたり、地政学リスクや貿易摩擦が再燃したりすれば、揺り戻しも当然避けられないでしょうけれど、資産運用には長期目線が大事ですよね。

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