『ひふみプラス』、『SBI小型成長株ファンド ジェイクール』、『MHAM新興成長株オープン』といったアクティブ投信の特徴と実績を国内株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『ニッセイ日経225インデックスファンド』です。
ひふみプラスほか特徴
『ひふみプラス』は財務指標や株価指標など目に見える定量面だけでなく、企業訪問等を通じ経営方針や戦略など目に見えない定性面にも徹底した調査・分析を行うことをうたっています。直販のひふみ投信と同じマザーファンドを通じて運用されています。状況に応じて株式を売却して現金比率を高める場合があります(最大で50%未満)。
国内だけでなく海外の企業にも投資先を広げています。原則として外貨建資産の為替ヘッジは行いません。
2018年10月末月報より |
2018年10月末月報より |
『SBI小型成長株ファンド ジェイクール』(愛称:jcool)の主要投資対象は、国内の中小型株です。
新規株式公開後3年以内の企業のうち、新たに成長を加速する、企業家精神に溢れた「次代を拓く革新高成長企業」に厳選投資します。
2018年11月9日付週報より |
2018年11月9日付週報より |
『MHAM新興成長株オープン』(愛称:J-フロンティア)は、高成長が期待できる「新興企業」の株式を中心に投資します 。
取得時において創業25年以下または上場後10年以下の企業を目安とします。
2018年10月末月報より |
2018年10月末月報より |
『ニッセイ日経225インデックスファンド』は、東証第1部上場のうち代表的な225銘柄を対象にした「日経平均株価(日経225)」に連動する投資成果をめざします。
2018年10月末月報より |
2018年10月末月報より |
今回取り上げた投資信託の信託期間は無期限です。
ひふみプラスほか費用
購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、SBI証券、楽天証券などのネット証券(インターネットコース)では無料の場合もあります。
『ひふみプラス』の運用管理費用は純資産総額500億円を超える部分は0.880%、同1,000億円を超える部分は0.780%に下がります。
『ひふみプラス』の第6期(2016年10月1日~2017年10月2日)から推測した実質コスト(年率)の概算値は1.350%です。
『SBI小型成長株ファンド ジェイクール』の第12期(2016年12月23日~2017年12月22日)の運用報告書によると実質コスト(年率)は2.103%です。
『MHAM新興成長株オープン』の第18期(2017年2月25日~2018年2月26日)の運用報告書から推測した実質コスト(年率)の概算値は1.975%です。
『ニッセイ日経225インデックスファンド』の第14期(2017年2月16日~2018年2月15日)の運用報告書によると実質コスト(年率)は0.276%です。
ひふみプラスほか運用実績
分配金の出ている『MHAM新興成長株オープン』は税引前の分配金を再投資したものとして計算しています。下のグラフは、過去1年間(2017年10月末~2018年10月末)の『ひふみプラス』ほか各投信の基準価額の推移を比べたものです。
比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移(月末ベース) 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2018年11月13日)。
2018年11月13日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『ひふみプラス』の運用期間はまだ10年に達していないので、『ひふみ投信』の騰落率を参考にしてください。
まとめ
『ひふみプラス』は過去1年では苦戦していますが、過去5年では国内株式インデックスファンドに圧勝しています。姉妹ファンドの『ひふみ投信』は過去10年で基準価額は3.34倍になっています。『SBI小型成長株ファンド ジェイクール』は過去10年で基準価額は6.57倍、『MHAM新興成長株オープン』も過去10年で分配金再投資基準価額は5.80倍に達しています。
ただし、過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません。
『SBI小型成長株ファンド ジェイクール』の設定された2005年12月26日から2018年10月19日までの基準価額(青色)と純資産総額(水色)の推移は下の図表のようになっています。
出典:2018年11月9日付週報 http://www.sbiam.co.jp/fund/pdf/8931105C_jcool_wr_181109.pdf |
世界的な金融危機のリーマンショック後には基準価額は2,000台を割り込み純資産総額を大きく減らしています。
グラフの中央、2013年ごろ、基準価額と純資産総額ともに小さな山ができています。その後、基準価額はじりじりと上昇しているものの、基準価額が回復して手放してしまった人や利確した人が多かったのか、純資産総額はむしろ漸減しています。
基準価額の急上昇に遅れて純資産総額も急増しますが、直近の運用成績は停滞しています。
タイミングを見極めて売買するのが、いかに難しいかがわかります。また事前に好成績のアクティブ投信を予測するのは不可能です。
であれば、次善の策として、株と債券に分散して市場平均に連動するインデックスファンドをリバランスしながら運用していくのが、やはり合理的なのかもしれませんね。
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