

※ 記事を更新しました(2018年11月13日)。
海外株にも投資先を広げる『ひふみプラス』(レオス・キャピタルワークス)の特徴と運用実績を国内中小型株ファンドと米国株式インデックスファンドの組み合わせと比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』(三菱UFJ国際投信)と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)の組み合わせです。
ひふみプラスほか特徴
『ひふみプラス』は、長期的な将来価値に対して、市場価値が割安と考えられる成長企業に投資します。直販のひふみ投信と同じマザーファンドを通じて運用されています。株価の下落リスクが高まっている時や、株価水準から魅力的な銘柄が無いような時など状況に応じて株式を売却して現金比率を高める場合があります(最大で50%未満)。
中小型株のイメージが強い『ひふみプラス』ですが、中小型株の比率が過半数を超えている一方で大型株の比率も40.7%に達しています。
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2018年10月末現在 マザーファンドを共有するひふみ投信の月報より |
海外株の比率は10%を超えています。
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2018年10月末月報より |
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2018年10月末月報より |
『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』は、「JPX日経中小型株指数」の値動きに連動する投資成果をめざします。
同指数は東京証券取引所の第1部、第2部、マザーズ、JASDAQから時価総額、売買代金、ROE(※)等を基に原則200銘柄を選定し算出されます。時価総額上位20%の大型株を除外しています。
※ ROEとは自己資本利益率のことで企業の収益力を示します。
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2018年10月末月報より |
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2018年10月末月報より |
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
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実質的投資対象ファンドVTIのポートフォリオ 2018年8月末現在(同年9月末月報より) |
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実質的投資対象ファンドVTIのポートフォリオ 2018年8月末現在(同年9月末月報より) |
今回取り上げた投資信託は、外貨建資産に対し為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは行いません。信託期間はすべて無期限です。
ひふみプラスほか運用実績
下のグラフは、過去1年間(2017年10月末~2018年10月末)の基準価額の推移を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。「JPX日経中小型 90%:楽天・全米株式 10%」は、『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』90%:『楽天・全米株式インデックス・ファンド』10%の組み合わせです。現状の『ひふみプラス』の海外株の比率に合わせたものです。
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基準価額の推移(月末ベース) 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです。
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2018年11月12日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
比較できる期間がまだ短いことに留意してください。
米国の長期金利上昇や貿易摩擦への警戒感から、直近の株式市場は調整を余儀なくされています。
上記の期間では『ひふみプラス』より『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の組み合わせのほうがマイナス幅が小さいです。
『ひふみプラス』は純資産総額に応じて一定額を超えた分について運用管理費用(信託報酬)の料率が下がる仕組みになっています。500億円を超える部分は税込0.9504%、1,000億円を超える部分は税込0.8424%に下がります。
2018年11月12日現在、『ひふみプラス』の純資産総額は6,036.16億円です。
まとめ
『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の組み合わせは『ひふみプラス』よりも運用管理費用(信託報酬)は低廉です。『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』は「つみたてNISA」対象商品ではありませんが、一般NISAでは投資可能です。
『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の組み合わせは『ひふみプラス』の現状に合わせた比率だと国内の中小型株に偏ります。
半分ずつか『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の比率を逆に高めにするなら、ある程度バランスが取れて面白い選択肢になるかもしれないですね。
・苦戦中の『ひふみプラス』を国内中小型株投信と比べてみると?ジェイリバイブやeMAXIS JPX日経中小型インデックスと比較
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