金融庁のつみたてNISA対象商品届出一覧(PDF)ではバランス型に分類されている『eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)』の特徴や運用実績を定番バランスファンドと比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』と『世界経済インデックスファンド』です。
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)ほか特徴は?
『eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)』(三菱UFJ国際投信)は日本を含む世界の株式市場の値動きに連動した投資成果をめざします。投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税抜0.12%です(2019年11月12日より税抜0.104%に引き下げ予定)。
基本投資割合 |
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』(三菱UFJ国際投信)は世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に分散投資します。
運用管理費用(年率)は税抜0.14%です。
基本投資割合 |
『世界経済インデックスファンド』(三井住友トラストAM)は世界の株式と債券に分散投資します。
基本組入比率は、地域別(日本、先進国、新興国)のGDP(国内総生産)総額の比率を参考に決定します。年1回、地域別構成比の見直しを行います。
運用管理費用(年率)は税抜0.50%です。解約時の信託財産留保額(0.1%)が設定されています。
2019年8月末現在 |
今回、取り上げた投資信託は、為替リスクを回避するための為替ヘッジを原則として行いません。信託期間は、すべて無期限です。
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)ほか運用実績
下のチャートは『eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)』設定来の1年7ヵ月強の期間(2018年4月3日~2019年11月7日)で基準価額の推移を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2018年4月3日~2019年11月7日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年11月7日現在)。
2019年11月7日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)』は債券を含むバランスファンドに比べると、やはり良くも悪くも値動きが大きいですね。
直近はREITが好調なので、『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』が堅調な成績になっています。
3地域均等型ほかリターン・リスク水準(年率)
下の表は、リーマン・ショックを含む過去(2003年3月31日~2019年10月31日)の指数データを使って、投資信託の基本投資割合に準拠したポートフォリオのリターン(投資収益率)とリスク(投資収益率のぶれ)を試算したものです。野村AM「投信アシスト」より 過去のデータは将来の成績を保証するものではありません |
下の図表は、投資信託の基本投資割合に準拠したポートフォリオの年間リターンを示しています。
○は年間リターンの平均値 野村AM「投信アシスト」より 過去のデータは将来の成績を保証するものではありません |
2003年3月31日から2018年10月31日までの任意の連続1年間で騰落率のうち最大の騰落率を「最大上昇時」、同じく最小の騰落率を「最大下落時」としています。〇は年間リターンの平均値です。
売買手数料、税金等の費用は考慮していません。過去のデータは将来の運用成績を保証するものではありません。
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)まとめ
国内株式、先進国株式、新興国株式それぞれ3分の1ずつという資産配分の『eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)』は、投資信託1本で国際分散投資が実現できます。ただし、債券を含むバランスファンドに比べると、どうしても値動きが大きめです。
変動リスクを小さくしたいなら、投資信託等のリスク資産の割合を減らして、預貯金等の安全資産の割合を増やすという方法もあります。
長期で投資するなら、いつまでも順風が続くことはあり得ず、逆風にさらされる場面もあるでしょうから、下落時のことも考慮して背伸びをしすぎないようにしたいですよね。
8資産均等型バランスとオーソドックスな時価総額比型の全世界株式(国内株式10%:先進国株式80%:新興国株式10%)の比較は下の記事を参考にしてください。
・【インデックス投資】8資産均等型バランスと全世界株式の運用実績やリターン・リスク水準を比較・評価
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