『iFree 日経225インデックス』の運用管理費用(信託報酬率)の引き下げが発表されました(PDF)。
2018年12月13日より運用管理費用が従来の税抜0.17%(税込0.1836%)から税抜0.159%(税込17172%)に変更されます。
同ファンドの実質コストや運用実績を競合する投資信託と比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)』、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド』、『ひふみプラス』です。
iFree 日経225インデックスほか特徴
『iFree 日経225インデックス』、『eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)』、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド』は、東証第一部上場のうち代表的な225銘柄を対象にした「日経平均株価(日経225)」に連動する投資成果をめざします。2018年10月末月報より |
『ひふみプラス』は財務指標や株価指標など目に見える定量面だけでなく、企業訪問等を通じ経営方針や戦略など目に見えない定性面にも徹底した調査・分析を行うことをうたっています。
直販のひふみ投信と同じマザーファンドを通じて運用されています。状況に応じて株式を売却して現金比率を高める場合があります(最大で50%未満)。
国内だけでなく海外の企業にも投資先を広げています。原則として外貨建資産の為替ヘッジは行いません。
2018年10月末月報より |
今回、取り上げた投資信託の信託期間は無期限です。
iFree 日経225インデックスほか実質コスト
下の表は、『iFree 日経225インデックス』ほか各投資信託の運用報告書から1万口当たりの費用明細を抜粋したものです。項目ごとに小数第3位未満は四捨五入 |
決算期間の長さがまちまちなので1年相当に改めて、引き下げ後の信託報酬や監査費用を当てはめたのが下の表になります。
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド』の運用管理費用(信託報酬)も、2018年8月21日に税抜0.169%(税込0.18252%)から税抜0.159%(税込17172%)に引き下げられました。また2019年2月16日に監査費用の引き下げが行われる予定です。
項目ごとに小数点第3位未満は四捨五入 |
実質コスト(年率)の概算値は『iFree 日経225インデックス』と『eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)』が0.181%程度なのに対し、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド』は0.176%程度です。
投資信託の実質コストは毎年変動しているので、僅差であれば逆転もあり得ます。
企業の調査・分析を行っているアクティブ運用の『ひふみプラス』の実質コスト(年率)は1.350%程度と指数連動型のインデックスファンドに比べると高めです。
iFree 日経225インデックスほか運用実績
下のグラフは、『iFree 日経225インデックス』と『ひふみプラス』の過去2年間(2016年10月末~2018年10月末)の基準価額の推移を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移(月末ベース) 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
そのほかの投資信託も含めた騰落率の比較は下の表の通りです(2018年11月19日現在)。
2018年11月19日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『iFree 日経225インデックス』ほかインデックスファンドの運用実績は僅差です。
アクティブ運用の『ひふみプラス』は過去2年の騰落率ではインデックスファンドを大きく上回っていますが、過去6ヵ月、過去1年の騰落率では中小型株の不振もあり落ち込みが大きいです。
まとめ
『iFree 日経225インデックス』の運用管理費用(信託報酬)は2018年12月13日の引き下げにより、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド』や『eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)』と同水準の税抜0.159%(税込17172%)になります。信託報酬以外の諸経費も含めた実質コストの推計では『<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド』が一番低廉だと思われますが、ごくわずかな差なので次回以降の決算では逆転もあるかもしれません。
過去6ヵ月の騰落率を見ると『eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)』のマイナス幅が僅差で一番小さくなっているものの、信託報酬が同水準になって以降はますます差が付きにくくなりそうです。
・『iFree TOPIXインデックス』実質コストと実績をeMAXIS Slimやニッセイ、ひふみプラスと比較
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