リバランスしない場合のリスクとは?/ iDeCo・つみたてNISAの評価額と米国株式(S&P500)、先進国株式、オール・カントリー等の実績

2021年6月27日日曜日

iDeCo・つみたてNISA運用実績

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iDeCo(個人型確定拠出年金)とつみたてNISAの評価額および損益を簡単にまとめてみました。

また保有している『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』・『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』・『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』の運用実績を全世界株式インデックスファンドやバランスファンド(8資産均等型)も交えて確認しています。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

8資産均等型

最後の段落で、リバランスの必要性を説いたバンガードの投資情報「キャピタルゲインは望ましいもの」の一節を紹介しています。


iDeCo・つみたてNISAの評価額と損益

iDeCo・つみたてNISAの成績

【確定拠出年金(iDeCo)専用】SBI証券 

前週末比は米国株式インデックスファンド+1.68%、先進国株式インデックスファンド+1.41%、新興国株式インデックスファンド+1.28%でした(参照「景気回復時の小型株の上昇に期待」)。

その結果、前週末比の評価額iDeCo+49,479円つみたてNISA+27,542円でした。

金融政策の正常化を意識して株価の調整が続くのかと思ったら、意外と堅調で本当に先が読めないですね(苦笑)。

利上げ見通しの前倒しで一時揺れた世界の金融市場(日興AM)

景気の先行きに対する自信の深まりが、利上げ見通し前倒しの背景だとすると、今後の企業業績の拡大が株価を一段と押し上げることも想定されます。ただし、利上げのタイミングが前倒しになれば、それに先立って進められるはずのテーパリングの開始時期が早まったり、実施ペースが速まることなども考えられ、一時的な市場の動揺につながる可能性もあります。

淡々と積立を続けながら、時々リバランスをするのがやはり王道でしょうか。非課税投資枠の再利用ができないNISAはリバランスに不向きなので、iDeCoを活用するか、特定口座でのバランス調整を考えたいです。


米国株式・先進国株式・全世界株式等の実績(チャートと騰落率)

下のチャートは過去2年間の基準価額の推移(2019年6月26日~2021年6月25日)を比べたものです。

起点の基準価額を1万円に統一しています。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、eMAXIS Slim 先進国株式インデックス、eMAXIS Slim 新興国株式インデックス、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の基準価額の推移(チャート)

各投信の騰落率は下の表の通りです(2021年6月25日現在)。

コロナ・ショック時の調整局面の下落率は2020年2月の天井から同年3月の底までの数字(※)です。※2020年2月21日(新興国株式は同20日)~同年3月24日(バランスは~同19日)

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、eMAXIS Slim 先進国株式インデックス、eMAXIS Slim 新興国株式インデックス、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の騰落率

米国株式、先進国株式、全世界株式、8資産均等型の積立投資の成績は下の記事を参考にしてください。

月1万円の積立投資の評価額 米国株式(S&P500)、先進国株式、オール・カントリー、8資産均等型

新しい運用報告書が公開されました。

最新の実質コストを前期や競合と比較『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』『同 先進国株式インデックス』『同 全世界株式(オール・カントリー)』『同 バランス(8資産均等型)』


リバランスしない場合のリスクとは?

世界最大級の資産運用会社バンガードは「キャピタルゲインは望ましいもの」という記事の中で、税負担を避けるためなどの理由で長期投資でリバランスをしなかった場合の危険性について解説しています。

ここでは米国株式と米国債券からなるポートフォリオを対象にしています(米ドルベース)。

2005年初めに株式に60%、課税債券に40%投資するポートフォリオがあったとします。

2006年は好調な市場リターンに気を良くしましたが、リバランス後のキャピタルゲインに課税される税⾦を⽀払う気になれませんでした。その後、多忙な⽣活を送り、世界⾦融危機に⾒舞われましたが、損失を直視することができず、損失覚悟で売却することもありませんでした。これは、必ずしも過ちを犯さなかったということにはなりません。

2006年以降にリバランスをしなかったため、弱気相場に⼊る直前にポートフォリオの株式⽐率は70%近くまで上昇しました。このポートフォリオは2007年12⽉31⽇から2009年3⽉31⽇までの間に31.18%の累積損失を抱えていたと考えられ、株式と債券の⽐率が60/40だった場合に⽐べて4.59ポイント悪化します。

それだけではありません。弱気相場の間にリバランスしなかったことで、ポートフォリオの株式⽐率は2009年3⽉までに50%を下回ったと思われます。したがって、株価が回復基調に転じてもこのポートフォリオはすぐには回復しません。バンガードの調査によると、この誤った投資⾏動によって投資リターンが数ポイント低下したと考えられます。

またリバランスを行わなかった場合、ポートフォリオが直近に好成績だった人気銘柄に偏重する危険性についても指摘しています。

インデックス投資でも最近はNASDAQ100指数連動型やそのレバレッジ型が人気ですが、一般的なインデックスファンドに比べ業種の偏りが大きいので、ブームが去った時にポートフォリオの価格変動の度合いの高まりや運用成績の低下が危惧されます。

市場が好調な時に前のめりになりすぎたり、あるいは逆に荒れ模様の時に投資機会を逃したりしないためには、リバランスを通じてリスク水準を一定に保つことが有効です。

iDeCoやNISAでは非課税投資枠が限られていることもあり、今のように株式市場に追い風が吹いているとバランスファンドは注目されることが少ないですよね。

ただ、マーケットには好不調の波がつきものですし、感情を排して機械的にリバランスを実行するのは意外と難しいので、ファンド内で自動的にリバランスが行われるバランスファンドが再評価される場面もいずれ来るかもしれないですね。

『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』4資産および8資産均等型バランスファンドや世界経済インデックスファンドと比較 リスク・リターン特性も評価



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米国株式インデックスファンドレバレッジ型の比較については下の記事を参考にしてください。

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