『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(楽天投信)、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(楽天投信)、『楽天・新興国株式インデックス・ファンド』(楽天投信)、それぞれの特徴・実質コスト・運用実績を比較してみました。
楽天・全米株式、楽天・全世界株式、楽天・新興国株式の特徴
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。運用管理費用(信託報酬)は年率で税込0.162%程度です。
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用は年率で税込0.212%程度です。
『楽天・新興国株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(新興国株式))は、新興国の株式市場を対象にした「FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用は年率で税込0.232%程度です。
今回、取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジを行いません。信託期間は、すべて無期限です。
楽天・全米株式、楽天・全世界株式、楽天・新興国株式の実質コスト
上記の数字は推計による概算値であることに注意してください。
運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.187%)は、第4期(2020年7月16日~2021年7月15日)の運用報告書(PDF)の1万口当たりの費用明細の合計に実質的な投資対象である投資信託証券の報酬(VTI 経費率0.03%)を加えています。
費用明細の合計 0.157% + VTIの経費 0.030% = 0.187%
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.240%)は、第4期(2020年7月16日~2021年7月15日)の運用報告書(PDF)の1万口当たりの費用明細の合計に実質的な投資対象である投資信託証券の報酬(VT 経費率0.08%)を加えています。
費用明細の合計 0.160% + VTの経費 0.080% = 0.240%
『楽天・新興国株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.313%)は、第4期(2020年7月16日~2021年7月15日)の運用報告書(PDF)の1万口当たりの費用明細の合計に実質的な投資対象である投資信託証券の報酬(VWO 経費率0.10%)を加えています。
費用明細の合計 0.213% + VWOの経費 0.100% = 0.313%
楽天・全米株式、楽天・全世界株式、楽天・新興国株式の運用実績
下のチャートは過去4年の基準価額の推移(2017年12月8日~2021年12月7日)を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
騰落率の比較は下の表の通りです(2021年12月7日現在)。
コロナショック時の下落率は2020年2月21日~同年3月24日(新興国株式のみ2020年1月21日~同年3月19日)の数字です。
新興国株式の失速もあり、米国株式に比べ全世界株式は出遅れ気味です。
新興国株式に対しては米国の金融政策の正常化に対する警戒感、新型コロナウイルスのワクチン普及の遅れ、中国の景気回復の鈍化などが逆風になっていて、先進国と新興国の二極化(ワクチン普及の遅れる新興国はコロナ禍前の成長トレンドに届かない)もささやかれています。
・今年の世界経済は5.9%成長に小幅修正~物価上昇が想定以上に長引くリスクに注意が必要~(日興AM)
国際協力によりワクチンの普及が進めばサプライチェーンの寸断による供給制約も解消され、世界経済の下振れリスクも克服されると信じたいですね。
まとめ
近年は米国株式が好調(バブル?)で『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の純資産総額も急成長しています。長期目線では米国以外の地域の巻き返しにも期待しています。
・米国株か?世界株か?(ピクテ投信)
長期投資を実践するのであれば、経済情勢の変化にも目を配る必要がある。しかし、10年を超える予測というものはほとんど当てにならないうえ、さらにバブルの「形成」と「崩壊」を見分けるのも至難の業だ。このため、はじめから決め打ちせず、先進国株と新興国株を含めた「世界株」に分散投資を行い、いずれ遭遇するであろうバブルの「形成」と「崩壊」に備えることが長期投資にとって重要ではなかろうか?
出典:米国株か?世界株か?(ピクテ投信) |
1970年代と1980年代、ほかの地域を圧倒するパフォーマンスだった日本株はその後、低迷を余儀なくされています。2000年代に騰落率がトップだった新興国株式も、2010年代は他地域に見劣りする成績でした。
時代によって、もてはやされる株式市場が入れ替わってきたことがうかがえます。
・米国株か?世界株か? PART 2(ピクテ投信)
バリュエーションや相関係数といった定量的な分析から、世界株の投資意義について検証する。結論から言えば、長期的な視点に立った世界株への分散投資は、定量的な観点からも正当化されるのではないかと考える。
PBR(株価純資産倍率)とは株価が割高か割安かを判断するための指標の一つです(数値が小さい方が割安)。株価が1株あたりの純資産の何倍まで買われているかを示しています。
世界的に著名な企業やブランドを多数擁する米国株式はとても魅力的ですよね。バリュエーションの高さも、それだけ力強い成長を期待されているということなのかもしれません。
その一方で、長期投資を前提に将来の経済情勢の変化も視野に入れるなら、全世界株式による国際分散投資も堅実な選択肢でしょうか。
・危機乗り越える世界株投資 夫婦で4000万円目指す(日本経済新聞)
「楽天・バンガード」シリーズのベンチマークとのかい離については下の記事を参考にしてください。
・『楽天・全世界株式』『楽天・全米株式』ベンチマークからのかい離が大きめ?ライバルとの差は縮小中
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