設定から3年が経過した『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))の運用実績を先進国株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』です。
どちらも、つみたてNISA対象商品です。つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度(金融庁)です。
楽天・全米株式インデックス・ファンドほか特徴
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.162%程度です。
2020年7月末現在(同年8月末月報より) |
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)は、先進国の株式市場の大型株と中型株を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.1023%以内です。
今回、取り上げた投資信託は、原則として外貨建資産の為替ヘッジは行いません。信託期間は無期限です。
楽天・全米株式とeMAXIS Slim 先進国株式の運用実績
下のチャートは『楽天・全米株式インデックス・ファンド』設定来3年強の基準価額の推移(2017年9月29日~2020年9月29日)を先進国株式インデックスファンドと比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
騰落率の比較は下の表の通りです(2020年9月29日現在)。
調整局面の下落率は2020年2月21日~同年3月24日の数字、設定来騰落率は3年強の数字です。
2020年9月29日現在の純資産総額は『楽天・全米株式インデックス・ファンド』1,349.03億円(2017年9月29日設定)、『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』1,239.17億円(2017年2月27日設定)です。
近年は米国株式が好調だったこともあり、後発の『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の純資産総額が先に設定された『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』を追い抜いています。
・リフレ政策が支える、世界景気の回復 ~検討したい、分散投資の対象拡大~(日興AM)
テクノロジー面での強みなどに支えられ、米国の魅力や株価が大きく低下する可能性は低いとみられます。ただし、リフレ政策の恩恵などを背景に、他の国・地域の株価がより力強く上昇する可能性にも配慮が必要と考えられます。
出典:リフレ政策が支える、世界景気の回復 (日興AM) |
日興アセットマネジメントは米ドル安が世界の金融・財政政策を後押し、景気回復を促すと見ているようです。米国以外の地域の巻き返しにも期待したいです。
楽天・全米株式とeMAXIS Slim 先進国株式の積立投資の成績
つみたてNISAのスタートした2018年1月から毎月1日を積立日に設定しています(注文が成立する約定日は翌営業日)。1日が休日の場合は後ずれします。下のチャートは毎月1万円ずつ積み立てた場合の投資額(元本)と評価額の推移を示しています(2018年1月5日~2020年9月29日)。
各年月の投資額と評価額は約定日の数字ですが、最新月のみ2020年9月29日時点の数字です。
各年月の投資額と評価額の詳細は下の表の通りです。
つみたてNISAの始まった2018年1月から2年9ヵ月弱の積立投資(毎月1万円)の評価額は、2020年9月29日現在、33万円の投資額に対して以下の通りです。
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』
377,347円(+14.35%)
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』
364,489円(+10.45%)
「定額の積立投資」 出典:つみたてNISA早わかりガイドブック4ページ |
積立投資の場合、基準価額が下がっているときは、より多くの口数を購入するチャンスでもありますが、冷静な判断力を保つためには預貯金等の安全資産や生活防衛資金の備えも大事ですよね。
・資産「2000万円」づくり 手堅い投信の長期積み立て(NIKKEI STYLE)
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