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『SBI・新興国株式インデックス・ファンド』(愛称:雪だるま(新興国株式))の特徴、実質コスト、運用実績を新興国株式インデックスファンドのライバルと比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』です。
SBI・新興国株式インデックス・ファンドほか特徴
『SBI・新興国株式インデックス・ファンド』(SBIアセットマネジメント)は新興国の株式市場を対象にした「FTSE エマージング・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。一般的な新興国株式インデックスファンドに採用されているMSCIのエマージング指数と違い、FTSEでは韓国とポーランドは新興国ではなく先進国に区分されています。
投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.176%程度です(2020年7月末月報より)。
「シュワブ エマージング・マーケッツ エクイティ ETF」(SCHE)を実質的な投資対象としています。同ETFは1,543銘柄を組み入れています(2020年8月11日現在)。
SBI・新興国株式インデックス・ファンド 2020年7月末月報より |
『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)は、新興国の株式市場を対象にした「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.2079%以内です。
ベンチマークの指数は1,385銘柄を組み入れています(2020年7月末現在)。
MSCIエマージング・マーケット・インデックス 業種別構成比と国・地域別構成比 2020年7月末現在 |
今回、取り上げた投資信託は、為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは原則として行いません。信託期間は、どちらも無期限です。
新興国株式インデックスファンドの実質コスト
少数第3位未満は四捨五入しています |
上記の数字は推計による概算値であることに注意してください。
運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。
『SBI・新興国株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.246%)は、第2期(2018年11月13日~2019年11月12日)の運用報告書(PDF)の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費に現時点の信託報酬と投資対象ファンドの報酬(0.13%程度から0.11%程度に変更)を加えています。
信託報酬以外の諸経費 0.070 + 信託報酬 0.066% + 投資対象ファンドの報酬 0.110% = 0.246%
『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』の実質コスト(年率 0.425%)は、第3期(2019年4月26日~2020年4月27日)の運用報告書(PDF)の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年(365日)相当に改めて、現時点の信託報酬を加えています。
信託報酬以外の諸経費 0.219% ×(365日 ÷ 第3期の日数 368日)+ 信託報酬 0.2079% = 0.425%(少数第3位未満は四捨五入)
新興国株式インデックスファンドの運用実績
下のチャートは『SBI・新興国株式インデックス・ファンド』設定来2年8ヵ月強の期間(2017年12月6日~2020年8月12日)で基準価額の推移を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2017年12月6日~2020年8月12日 過去の実績は将来を保証するものではありません |
騰落率の比較は下記の通りです(2020年8月12日現在)。
設定来騰落率は2年8ヵ月強の数字です。
2020年8月12日現在 過去の実績は将来を保証するものではありません |
コロナショック下の騰落率は下の表の通りです。
調整局面の上昇率は2020年3月19日(eMAXIS Slimは24日)~同年8月12日の数字、下落率は2020年2月20日~同年3月19日(eMAXIS Slimは24日)の数字です。
過去の実績は将来を保証するものではありません |
・米中対立の行方(ピクテ投信)
トランプ大統領の再選、「バイデン新大統領」の誕生、何のケースにおいても、米中関係は米国大統領選挙後に緊張緩和へ動く可能性が強いと考える。むしろ、経済の立て直しに当たり、両国は協力の方向を模索するだろう。
『SBI・新興国株式インデックス・ファンド』は『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』よりも低コストな可能性はありますが、ベンチマークが定番インデックスファンドと異なっているため運用の巧拙が判断しづらいのは惜しい点かもしれませんね。
「MSCIコクサイ・インデックス」に連動する一般的な先進国株式インデックスファンドと組み合わせた場合、韓国などが投資対象から抜けてしまうのも若干気になるところでしょうか。
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