どちらも純資産総額が1,000億円を超えるなど米国株式インデックスファンドの定番になった感のある『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の特徴や実質コスト、運用実績を比較してみました。
スリム米国株式と楽天・全米株式の特徴
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象にした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.0968%以内です。
2020年4月末月報より |
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.162%程度です。
2020年3月末現在(同年4月末月報より) |
今回、取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジを行いません。信託期間は、すべて無期限です。
スリム米国株式と楽天・全米株式の実質コスト
少数第3位未満は四捨五入しています |
運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。
上記の数字は推計による概算値であることに注意してください。
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の実質コスト(年率 0.176%)は、第1期(2018年7月3日~2019年4月25日)の運用報告書(PDF)の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年(365日)相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.065% ×(365日 ÷ 第1期の日数 297日)+ 信託報酬 0.0965% (※)= 0.176%(少数第3位未満 四捨五入)
※受益者還元型の信託報酬は純資産総額1,020.99億円で計算(500億円未満の部分 税込0.0968%、500億円以上1,000億円未満の部分 税込0.09625%、1,000億円以上の部分 税込0.0957%)
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.225%)は、第2期(2018年7月18日~2019年7月16日)の運用報告書(PDF)の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点の投資信託の信託報酬と実質的な投資対象である投資信託証券の報酬(VTI 経費率0.03%)を加えています。
信託報酬以外の諸経費 0.063% ×(365日 ÷ 第2期の日数 364日)+ 投資信託の信託報酬 0.132% + VTIの経費 0.030% = 0.225%
スリム米国株式と楽天・全米株式の運用実績
下のチャートは後発の『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』設定来1年11ヵ月弱の基準価額の推移(2018年7月3日~2020年5月28日)を『楽天・全米株式インデックス・ファンド』と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2018年7月3日~2020年5月28日 過去の実績は将来を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2020年5月28日現在)。
調整局面の上昇率は2020年3月24日~同年5月28日の数字、調整局面の下落率は2020年2月21日~同年3月24日の数字、設定来騰落率は1年11ヵ月弱の数字です。
2020年5月28日現在 過去の実績は将来を保証するものではありません |
中小型株も幅広くカバーした『楽天・全米株式インデックス・ファンド』のほうが良くも悪くも値動きが若干大きめかもしれませんね。
・新型コロナの死者、米で10万人超す(日本経済新聞)
新型コロナの影響で企業業績や経済指標等は悪化していますが、株価はいち早く回復を織り込んでいるようです。
・米企業業績は4-6月期に大底を形成へ 増益転換は21年1-3月期の見込み(三井住友DSアセマネ)
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の積立投資の成績は下の記事を参考にしてください。
・スリム米国株式(S&P500)の純資産が楽天・全米株式を逆転 積立投資の評価額は?
『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』も含めた米国株式インデックスファンドの比較は下の記事を参考にしてください。VOOとVTIの年間平均リターンも確認しています。
・350億円超!『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』スリム米国株式や楽天・全米株式と比較・評価 投資対象のVOOとVTIの年間平均リターンも確認
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より幅広い米国株式インデックスファンドの運用実績の比較は下の記事を参考にしてください。・『楽天・全米株式インデックス・ファンド』楽天・米国高配当株式、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、iFree NYダウ、iFreeNEXT NASDAQ100/FANG+、SMT 米国株配当貴族と実績比較・評価
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』と『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』などの実質コストや運用実績は下の記事を参考にしてください。
・スリム先進国株式 1,000億円超で実質コストは? ニッセイ外国株式、スリム米国株式(S&P500)、オール・カントリーと実績比較・評価
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