純資産総額が400億円を超えるなど順調に成長中の『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』(2019年9月26日設定)の運用実績を米国株式インデックスファンドのライバルと比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))です。
実質的な投資対象である米バンガード社のETF(VOOとVTI)の成績も確認してみました。
SBI・バンガード・S&P500、楽天・全米株式ほか特徴
『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』(SBIアセットマネジメント)と『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』の実質的な投資先である「バンガード・S&P500 ETF(VOO)」は510銘柄を組み入れています(2020年5月末現在)。
投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』が税込0.0938%程度、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』が税込0.0968%以内です。
2020年5月末月報より |
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド 2020年5月末月報より |
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
実質的な投資先である「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」は大型株、中型株、小型株、合わせて3,487銘柄を組み入れています(2020年4月末現在)。
運用管理費用(年率)は税込0.162%程度です。
2020年4月末現在(同年5月末月報より) |
楽天・全米株式インデックス・ファンド 2020年4月末現在(同年5月末月報より) |
今回、取り上げた投資信託は原則として為替ヘッジを行いません。信託期間は無期限です。
SBI・バンガードほか米国株式インデックスファンドの運用実績
下のチャートは『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』設定来9ヵ月強の基準価額の推移(2019年9月26日~2020年6月26日)を競合と比べたものです。起点の基準価額を1万円に統一しています。『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』は『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』の陰に隠れています。
基準価額の推移 2019年9月26日~2020年6月26日 過去の実績は将来を保証するものではありません |
下のチャートは『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』と『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の基準価額のひらき具合(差額)を示しています。
コロナ・ショックによる急落があったためかブレが大きくなっている場面も見受けられますが、最近はおおむね拮抗しています。
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』は2019年11月12日に信託報酬率の引き下げ(税込0.1650%以内 → 税込0.0968%以内)を行いました。
基準価額の差額 2019年9月26日~2020年6月26日 過去の実績は将来を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2020年6月26日現在)。
調整局面の上昇率は2020年3月24日~同年6月26日の数字、下落率は2020年2月21日~同年3月24日の数字、設定来騰落率は9ヵ月強の数字です。
2020年6月26日現在 過去の実績は将来を保証するものではありません |
『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』の販売会社にSBI証券のほかに岡三オンライン証券、佐賀銀行、マネックス証券が追加されました。
日興アセットマネジメントの記事を見ると米国株式(S&P500)が強気相場と弱気相場を繰り返しながら成長していることがわかります。
・市場急落局面にみる「株式のチカラ」~これまでの米国株式を例に考える~(日興AM)
出典:市場急落局面にみる「株式のチカラ」 (日興AM) |
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありませんが、コロナ・ショックも乗り越えられると信じたいですね。
投資対象VOOとVTIの年間平均リターン
『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』の投資対象「バンガード・S&P500 ETF(VOO)」と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の投資対象「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」の年間平均リターン(米ドルベース)は下記の通りです(2020年5月31日現在)。2020年5月31日現在 過去の実績は将来を保証するものではありません |
上記の期間では中小型株まで幅広くカバーした「VTI」が若干劣後していますが、どちらにも優勢な時期・劣勢な時期があって長期では僅差に落ち着くかもしれませんね。
過去10年間の年間平均リターン(米ドルベース)は「バンガード・S&P500 ETF(VOO)」のベンチマークである「S&P500指数」が13.15%、「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」のベンチマークである「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」が12.83%です(2020年5月31日現在)。
・500億円超!『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』スリム米国株式や先進国株式と比較・評価
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『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の実質コストについては下の記事を参考にしてください。・『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』第2期の実質コストを楽天・全米株式と比較 コロナショック下の運用実績も評価
より幅広い米国株式インデックスファンドの運用実績の比較は下の記事を参考にしてください。
・『楽天・全米株式インデックス・ファンド』楽天・米国高配当株式、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、iFree NYダウ、iFreeNEXT NASDAQ100/FANG+、SMT 米国株配当貴族と実績比較・評価
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