『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』とレバレッジ型の『iFreeレバレッジ S&P500』の積立投資の成績を比較してみました。
『iFreeレバレッジ S&P500』は日々の基準価額の値動きが「S&P500指数」(米ドルベース)の2倍程度になることをめざしたファンドです。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とレバレッジ型の特徴
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース・為替ヘッジなし)に連動する投資成果をめざします。投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税抜0.088%以内です。
2020年3月末月報より |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 業種別構成比 2020年3月末月報より |
『iFreeレバレッジ S&P500』(大和アセットマネジメント)は日々の基準価額の値動きが「S&P500指数」(米ドルベース)の2倍程度になることをめざします。為替リスクを軽減するため為替ヘッジを行います。
運用管理費用(年率)は税抜0.900%です。
株式の組入総額と株価指数先物取引の買建玉の時価総額の合計額が、原則として信託財産の純資産総額の2倍程度になるように調整します。
ファンドの保有期間が2日以上の場合の投資成果は、通常「2倍程度」にはなりません。
出典:iFreeレバレッジ S&P500 交付目論見書9P |
指数が上昇・下落をしながら動いた場合には、基準価額が押し下げられることになります。
出典:iFreeレバレッジ S&P500 交付目論見書9P |
レバレッジ型ファンドの注意点については下記の記事も参考にしてください。
・指数横ばいでも損? レバレッジ型投信の値動きに迫る(NIKKEI STYLE マネー研究所)
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とレバレッジ型の成績
米国株式の基準価額の推移(チャート)
下のチャートは、基準価額の推移を後発の『iFreeレバレッジ S&P500』設定来1年8ヵ月弱(2018年8月31日~2020年4月27日)で比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2018年8月31日~2020年4月27日 過去の実績は将来を保証するものではありません |
直近のコロナショックでは『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』もマイナス34.44%(2020年2月21日~同年3月24日)と大きく下落していますが、『iFreeレバレッジ S&P500』はマイナス58.21%(2020年2月20日~同年3月24日)とさらに大きく落ち込んでいます。
米国株式の積立投資の成績
『iFreeレバレッジ S&P500』の設定日は2018年8月31日なので2018年9月から積立をスタートします。下のチャートは毎月1万円ずつ積み立てた場合の投資額(元本)と各投資信託の評価額の推移を示しています(2018年9月4日~2020年4月27日)。
毎月1日を積立日に設定しています(約定日は翌営業日)。1日が休日の場合は後ずれします。
各年月の投資額と評価額は約定日の数字ですが、最新月のみ2020年4月27日現在の数字です。
投資額と評価額 2018年9月4日~2020年4月27日 過去の実績は将来を保証するものではありません |
各年月の投資額と評価額の詳細は下の表の通りです。
過去の実績は将来を保証するものではありません |
積立投資の序盤は比較的値動きが穏やかですが、投資額がふくらんでくると新規の積立分の影響は段々薄れてきます。
急落していた株式市場が直近は反発していますが、世界的な景気後退への警戒感も根強いです。
・深刻な景気後退を示したIMFの世界経済予想(ピクテ投信)
レバレッジ型ファンドは、一般的には時間の経過とともに指数とのかい離が拡大し減価する傾向にあるため長期保有には向かないと言われています。
反発局面でうまく利用できればとつい考えてしまいますが、後付けならともかく事前に売買のタイミングを予想して当てるのは容易ではないですよね。
下落局面でまだ下がるかもしれない落ちてくるナイフをつかみ、上昇局面で「反落に転じたら含み益が消えてなくなるかも」というジレンマを抱えながら適切な時期まで保有し続けられるかどうか。
無理な背伸びをせずとも通常のインデックスファンドでも十分かなという気もしてしまいますね。
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