成長企業に選別投資をする『ひふみプラス』の特徴と運用実績を国内株式インデックスファンドと比較してみました。
好調な成績を追い風に純資産総額を大きく伸ばした人気ファンドの現在の状況は?
ひふみプラスと日本株・米国株インデックスファンドの特徴
『ひふみプラス』(レオス・キャピタルワークス)は、長期的な将来価値に対して、市場価値が割安と考えられる成長企業に投資します。直販のひふみ投信と同じマザーファンドを通じて運用されています。国内だけでなく海外の企業にも投資先を広げています。外貨建資産は原則として為替ヘッジは行いません。
・国内最大級のアクティブファンド「ひふみ投信」、海外株投資で飛躍するレオス・キャピタルワークス(モーニングスター)
運用管理費用(年率)は純資産総額500億円までは税込1.078%(税抜0.98%)、500億円を超える部分は税込0.968%(税抜0.88%)、1,000億円を超える部分は税込0.858%(税抜0.78%)です。
ひふみプラス 業種別構成比 2019年11月末月報より |
『eMAXIS TOPIXインデックス』(三菱UFJ国際投信)は、東証一部上場の全銘柄を対象にした「TOPIX(東証株価指数)」に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.44%(税抜0.4%)以内です。
TOPIX(東証株価指数) 業種別構成比 2019年11月末現在 |
『ニッセイ日経225インデックスファンド』(ニッセイAM)は、東証第1部上場のうち代表的な225銘柄を対象にした「日経平均株価(日経225)」に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.275%(税抜0.25%)です。
日経平均株価(日経225) 業種別構成比 2019年11月末現在 |
今回、取り上げた投資信託の信託期間は無期限です。
ひふみプラスと日本株・米国株インデックスファンドの運用実績
下のチャートは、『ひふみプラス』設定来7年7ヵ月強の基準価額の推移(2012年5月28日~2020年1月8日)を競合と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2012年5月28日~2020年1月8日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
下のチャートは、過去3年間の基準価額の推移(2017年1月10日~2020年1月8日)を比べたものです。
起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2017年1月10日~2020年1月8日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2020年1月8日現在)。
下落率は2018年1月23日~同年12月25日の数字、設定来騰落率は7年7ヵ月強の数字です。
2020年1月8日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
「守りながら増やす」というコンセプトとは裏腹に2018年は国内株式インデックスファンド以上に大きな下落を見せた『ひふみプラス』ですが、中小型株(超小型株含む)が過半数を占める以上ボラティリティの高さは必然かもしれませんね。
ひふみプラス(ひふみ投信) 時価総額別比率 2019年11月末現在 |
ピーク時(2018年1月23日)から見た騰落率は『ひふみプラス』-8.79%、『eMAXIS TOPIXインデックス』-7.46%、『ニッセイ日経225インデックスファンド』-0.21%となっています(2020年1月8日現在)。
ひふみプラス まとめ
『ひふみプラス』の直近の基準価額は回復傾向にありますが、2018年の大幅下落の爪痕は大きかったのか、2012年5月の設定以来で初めて年次ベースで資金流出になったようです。2019年12月20日時点で777億円のマイナスだそうです。・2019年の投信、「ひふみプラス」が初の資金流出(日本経済新聞)
値下がりしていた基準価額が戻ってきたので、「やれやれの売り」が少なからず出た影響もあるのでしょうね。
2018年9月26日の純資産総額が6686.17億円で2020年1月8日現在は5557.35億円ですから、最盛期から見ると1,100億円以上も減っている計算になりますね。
・アクティブVSパッシブ、投資家の“実際の儲け”は?(モーニングスター)
アクティブファンドでは、投資家の実際の儲けであるインベスターリターンが、ファンドを継続保有した場合のトータルリターンに見劣りするというデータがあります。高値づかみや安値での投げ売りも少なくないようです。
大きく値上がりする可能性のある投資信託は同時に大きく値下がりする可能性もあり、自分のリスク許容度とよく相談しないと利益を得るのは難しいということなのかもしれませんね。
値動きの激しさに耐えられないなら、分散されたインデックスファンドやバランスファンドという選択肢もあります。
・『ひふみプラス』『年金積立 Jグロース』つみたてNISA対象アクティブ投信の実力は? TOPIX連動型と比較・評価
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