eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)や楽天・全米株式と実績比較『iFree S&P500インデックス』第2期運用報告書の実質コストは?

2019年11月6日水曜日

米国株式

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第2期運用報告書(PDF)の公表された『iFree S&P500インデックス』の実質コストや運用実績を米国株式インデックスファンドのライバルと比較してみました。

比較の対象は『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』です。


iFree S&P500ほか米国株式インデックスファンドの特徴

iFree S&P500インデックス』(大和投資信託)と『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

投資信託を保有中の運用管理費用(信託報酬)は『iFree S&P500インデックス』が税込0.2475%、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』が税込0.165%(2019年11月12日から税込0.0968%)です。

S&P500指数 業種別構成比(情報技術、ヘルスケア、金融、コミュニケーション・サービス、一般消費財・サービスほか)
S&P500指数
業種別構成比 2019年10月末現在

楽天・全米株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

運用管理費用(信託報酬)は税込0.162%程度(投資信託の信託報酬 税込0.132% + 実質的な投資対象である海外ETFの報酬 0.03%程度)です。

CRSP USトータル・マーケット・インデックス 業種別構成比(テクノロジー、金融、消費者サービス、資本財、ヘルスケアほか)
CRSP USトータル・マーケット・インデックス
業種別構成比 2019年9月末現在

今回、取り上げる投資信託は原則として為替ヘッジは行いません。信託期間は無期限です。


iFree S&P500ほか米国株式インデックスファンドの実質コスト

iFree S&P500インデックス、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、楽天・全米株式インデックス・ファンドの実質コスト
少数第3位未満は四捨五入しています

運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。上記の数字は推計による概算値であることに注意してください。

iFree S&P500インデックス』の実質コスト(年率 0.297%)は、第3期(2018年9月8日~2019年9月9日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年(365日)相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。

1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費 0.05% × (365日 ÷ 第1期の日数 367日)+ 信託報酬 0.2475% = 0.297%

毎月、組入比率が変動するため上記の計算には含めていませんが、『iFree S&P500インデックス』は海外ETF(IVV 経費率0.04%)も利用しています。2019年10月末時点の組入比率は7.1%ですが、以前は30%を超えていた時期もあり、海外ETFの報酬も考慮するなら実質コストはもう少し上振れします。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の実質コスト(年率 0.177%)は、第1期(2018年7月3日~2019年4月25日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年(365日)相当に改めて、2019年11月12日引き下げ後の信託報酬率を当てはめています。

1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費 0.065% × (365日 ÷ 第1期の日数 297日)+ 信託報酬 0.0968% = 0.177%

楽天・全米株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.225%)は、第2期(2018年7月18日~2019年7月16日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点での投資信託の信託報酬と実質的な投資対象である海外ETFの報酬(VTI 経費率0.03%)を加えています。

1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費 0.063% ×(365日 ÷ 第2期の日数 364日)+ 投資信託の信託報酬 0.132% + VTIの報酬 0.03% = 0.225%


iFree S&P500ほか米国株式インデックスファンドの運用実績

下のチャートは、過去1年間の基準価額の推移(2018年11月7日~2019年11月6日)を比べたものです。

比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』は『iFree S&P500インデックス』の陰に隠れています。

iFree S&P500インデックス、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、楽天・全米株式インデックス・ファンドの基準価額の推移(チャート)
基準価額の推移 2018年11月7日~2019年11月6日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

同じ指数に連動する『iFree S&P500インデックス』と『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の基準価額の差額を示したのが下のチャートになります。

『iFree S&P500インデックス』は『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』に劣後し、徐々に差をつけられています。

iFree S&P500インデックスとeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の基準価額の差額(チャート)
基準価額の差額 2018年11月7日~2019年11月6日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

騰落率の比較は下の表の通りです(2019年11月6日現在)。下落率は2018年11月9日~同年12月25日の数字、上昇率は2018年12月25日~2019年11月6日の数字です。

iFree S&P500インデックス、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、楽天・全米株式インデックス・ファンドの騰落率
2019年11月6日現在
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

運用管理費用の低廉な『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』のほうが、『iFree S&P500インデックス』よりも僅差とはいえ好成績のようです。

米中貿易摩擦や景気減速懸念などにより株式市場が不安定だった上記の期間では、S&P500連動型の成績が、中小型株まで幅広くカバーした『楽天・全米株式インデックス・ファンド』をわずかに上回っています。

純資産総額を見ると、米国株式インデックスファンドの人気もすっかり定着した感がありますね。資産運用に山や谷はつきものですが、米国経済の回復力の強さは魅力的ですよね。




おすすめ記事

より幅広い米国株式インデックスファンドの運用実績の比較は下の記事を参考にしてください。

『楽天・全米株式インデックス・ファンド』楽天・米国高配当株式、iFree S&P500/NYダウ、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、iFreeNEXT NASDAQ100/FANG+、SMT 米国株配当貴族と実績比較




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