『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の特徴や運用実績を最近人気の米国株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』と『楽天・全米株式インデックス・ファンド』です。
オール・カントリーと米国株式インデックスファンドの特徴
全世界株式インデックスファンド
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(三菱UFJ国際投信)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。ベンチマークの指数は日本を含む先進国と新興国合せて49ヵ国の大型株と中型株で構成されています。
投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.1144%以内です。
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス 業種別構成比と国・地域別構成比 2020年1月末現在 |
米国株式インデックスファンド
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。運用管理費用(年率)は税込0.0968%以内です。
S&P500指数 業種別構成比 2020年1月末現在 |
『楽天・全米株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.1620%程度です。
CRSP USトータル・マーケット・インデックス 業種別構成比 2020年1月末現在 |
今回、取り上げる投資信託は原則として為替ヘッジは行いません。信託期間は無期限です。
オール・カントリーと米国株式インデックスファンドの運用実績
基準価額の推移(チャート)
下のチャートは、『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』設定来1年3ヵ月半強の基準価額の推移(2018年10月31日~2020年2月18日)を米国株式インデックスファンドと比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
直近は反発していますが、貿易摩擦や景気後退懸念などにより株価の変動が激しくなっていて、投資信託の基準価額の変動幅も大きくなっています。
基準価額の推移 2018年10月31日~2020年2月18日 過去の実績は将来を保証するものではありません |
基準価額の騰落率
騰落率の比較は下の表の通りです(2020年2月18日現在)。調整局面の下落率は2018年11月8日~同年12月25日の数字、設定来騰落率は1年3ヵ月半強の数字です。
2020年2月18日現在 過去の実績は将来を保証するものではありません |
近年は米国株式が極めて好調で全世界株式インデックスファンドも国・地域別構成比の半分強をアメリカが占めています。
その一方で「J.P.モルガンの超長期マーケット予測」などバリュエーション等の観点からアメリカ以外の地域の方が投資妙味があるのでは、という見方もありますね。
国際通貨基金(IMF)の世界経済見通し(2020年1月改訂)では2019年から2021年にかけてアメリカの減速(2.3% → 2.0% → 1.7%)が予想される一方、ユーロ圏の持ち直し(1.2% → 1.3% → 1.4%)や新興国の回復(3.7% → 4.4% → 4.6%)が見込まれています。
・世界経済見通し 2020年1月改訂見直し(国際通貨基金)
・IMF世界経済見通し、数字の改善にも慎重姿勢(ピクテ投信投資顧問)
新型肺炎をめぐり米国株式の底堅さが再評価されるかもしれませんが、アメリカ以外の先進国や新興国の盛り返しにも期待したいですね。
オール・カントリーと米国株式インデックスファンドの積立投資の成績
2019年1月から、毎月1日を積立日に設定しています(約定日は翌営業日)。1日が休業日の場合は後ずれします。
全世界株式インデックスファンド
過去の実績は将来を保証するものではありません |
米国株式インデックスファンド
過去の実績は将来を保証するものではありません |
2019年1月から1年強の積立投資(毎月1万円)の評価額は、2020年2月18日現在、14万円の投資額に対して以下の通りです。
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』
159,884円(+14.20%)
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』
165,248円(+18.03%)
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』
164,407円(+17.43%)
積立投資については下の記事も参考になると思います。
・資産「2000万円」づくり 手堅い投信の長期積み立て(NIKKEI STYLE)
・積立投資を学ぶ(大和投資信託)
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『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』と国内株式・先進国株式・新興国株式インデックスファンドの組み合わせの比較は下の記事を参考にしてください。・【毎週更新】eMAXIS Slim 先進国株式、国内株式、新興国株式の組み合わせを楽天・全世界株式やオール・カントリーと比較・評価
全世界株式と米国株式に半分ずつ投資した場合の運用実績は下の記事を参考にしてください。
・半分ずつ投資した実績は?『楽天・全米株式インデックス・ファンド』『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』
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