信託報酬引き下げ!『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』実質コストや運用実績を楽天・全世界株式と比較・評価

2019年10月19日土曜日

全世界株式

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『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』楽天・全世界株式と比較・評価・解説

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信託報酬率の引き下げが発表(PDF)された『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の実質コストや運用実績をライバルの『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』と比較してみました。


オール・カントリーと楽天・全世界株式の特徴

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(三菱UFJ国際投信)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

ベンチマークの指数は、日本を含む先進国と新興国合せて49ヵ国の大型株と中型株で構成されています。世界の株式市場の時価総額のうち約85%をカバーしています。

投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.132%です(2019年11月12日より税込0.1144%に引き下げ予定)。

MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス 業種別構成比(金融、情報技術、ヘルスケア、一般消費財・サービス、資本財・サービスほか)と国・地域別構成比(アメリカ、日本、イギリス、中国、フランスほか)
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
2019年9月末現在

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))』(楽天投信投資顧問)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

ベンチマークの指数は、日本を含む先進国と新興国合せて49ヵ国の大型株・中型株・小型株で構成されています。世界の株式市場の時価総額のうち98%以上をカバーしています。

運用管理費用(信託報酬)は税込0.222%程度(投資信託の信託報酬 税込0.132% + 実質的な投資対象の投資信託証券の報酬 0.09%程度)です。

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス 業種別構成比(金融・テクノロジー・資本財・消費者サービス・消費財ほか)と国・地域別構成比(アメリカ、日本、イギリス、中国、カナダほか)
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
2019年9月末現在

今回、取り上げる投資信託は原則として為替ヘッジは行いません。信託期間は無期限です。


オール・カントリーと楽天・全世界株式の実質コスト

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と楽天・全世界株式インデックス・ファンドの実質コスト
小数第3位未満は四捨五入しています

運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。上記の数字は推計による概算値を含んでいることに注意してください。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の実質コスト(年率 0.211%)は、第1期(2018年10月31日~2019年4月25日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、2019年11月12日引き下げ後の信託報酬率を当てはめています。

1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費 0.047% × (365日 ÷ 第1期の日数 177日)+ 信託報酬 0.114% = 0.211%

楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.301%)は、第2期(2018年7月18日~2019年7月16日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点での投資信託の信託報酬と実質的な投資対象である投資信託証券の報酬(VT 経費率0.09%)を加えています。

1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費 0.079% ×(365日 ÷ 第2期の日数 364日)+ 投資信託の信託報酬 0.132% + VTの経費 0.09% = 0.301%


オール・カントリーと楽天・全世界株式の運用実績

下のチャートは、後発の『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』設定来1年弱の期間(2018年10月31日~2019年10月18日)で基準価額の推移を比べたものです。

比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。貿易摩擦や景気後退懸念などにより株価の変動が激しくなっていて、投資信託の基準価額の変動幅も大きくなっています。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と楽天・全世界株式インデックス・ファンドの基準価額の推移(チャート)
基準価額の推移 2018年10月31日~2019年10月18日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

騰落率の比較は下の表の通りです(2019年10月18日現在)。下落率は2018年11月8日~同年12月25日の数字、上昇率は2018年12月25日~2019年10月18日の数字です。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と楽天・全世界株式インデックス・ファンドの騰落率
2019年10月18日現在
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

オーソドックスな『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』に比べ、中小型株まで幅広くカバーした『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』はボラティリティ(価格変動の度合い)が若干高めな印象も受けるでしょうか。

極力シンプルにということであれば、全世界株式インデックスファンド(リスク資産)と預貯金(安全資産)というポートフォリオも選択肢の一つになるかもしれませんね。

債券を含むバランスファドよりもリスク高めな全世界株式インデックスファンドですが、安全資産の比率を厚めにすることで資産全体の値動きを穏やかにすることができます。




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