信託報酬率の引き下げ(PDF)が発表された『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の実質コストと運用実績を競合と比較してみました。
比較の対象は『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)』と『iFree 8資産バランス』です。
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の信託報酬率は2019年5月14日より税抜0.159%(税込0.17172%)以内から税抜0.140%(税込0.1512%)以内へ引き下げられます。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)ほか特徴
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)』、『iFree 8資産バランス』は世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に分散投資します。『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の新興国債券が現地通貨建てであるのに対して、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)』の新興国債券は米ドル建てです。
『iFree 8資産バランス』の新興国株式はファンダメンタル(株主資本、キャッシュフロー、売上、配当)に着目して銘柄を選定しています。
今回、取り上げた投資信託は為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは原則として行いません。信託期間は無期限です。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)ほか実質コスト
項目ごとに小数第3位未満は四捨五入 |
上記は運用報告書から1万口当たりの費用明細を抜粋したものです。
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』は第1期(2017年5月9日~2018年4月25日)の1万口当たりの費用明細を1年相当に改めて、2019年5月14日変更予定の信託報酬率を当てはめています。
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型))』は第1期(2018年2月13日~2018年11月20日)の1万口当たりの費用明細を1年相当に改めて、2018年8月21日変更後の信託報酬率と2018年11月21日変更後の監査費用を当てはめています。
『iFree 8資産バランス』は第2期(2017年9月8日~2018年9月7日)の1万口当たりの費用明細を抜粋しています。
諸経費も含めた実質コストは『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』が競合よりも低廉なようです。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)ほか運用実績
下のグラフは、後発の『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型))』が設定された2018年2月の月末から2019年3月末までの基準価額の推移です。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移(月末ベース) 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年4月18日現在)。表中では「<購入・換金手数料なし>」の表記を省略しています。
2019年4月18日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
一部ベンチマークの指数が異なっていることもあってか、過去の騰落率は期間の取り方によって優劣が入れ替わり一概にどれが優勢とも言いにくいようです。
参考記事
・「8資産均等型」一括投資と積立投資の成績を5年、10年、15年で比較 積立投資のメリットとデメリットとは?まとめ
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の信託報酬率は2019年5月19日より税抜0.140%以内(年率)へ引き下げられます。純資産総額に応じて500億円未満の部分は税抜0.140%、500億円以上1,000億円未満の部分は税抜0.135%、1,000億円以上の部分は0.130%となります。
諸経費も含めた実質コストはライバルよりも低廉で、投資信託1本で世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に分散投資できるのは魅力的ですよね。
少額からの長期・積立・分散投資を支援する、つみたてNISAの対象商品にもなっています。
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