信託報酬（運用管理費用）の低廉な投資信託の方が本当に好成績なのか、評価額にどれくらい差がつくものなのか、三菱UFJ国際投信の8資産均等型バランスファンド3種を比較してみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』（信託報酬 税抜0.14％以内／税込0.154％以内）、『つみたて8資産均等バランス』（同 税抜0.22％／税込0.242％）、『eMAXIS バランス（8資産均等型）』（同 税抜0.5％以内／税込0.55％以内）です。
上記の投資信託はつみたてNISA対象商品です。
8資産均等型バランスファンドの特徴
『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』、『つみたて8資産均等バランス』、『eMAXIS バランス（8資産均等型）』は世界の株式、債券およびREIT（不動産投資信託証券）に分散投資します。
今回、取り上げた投資信託は原則として外貨建資産の為替ヘッジは行いません。信託期間は、すべて無期限です。
8資産均等型バランスファンドの実績（チャートと騰落率）
8資産均等型バランスファンド3種の過去5年間の基準価額の推移（2017年10月26日～2022年10月25日）は下のチャートの通りです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。2020年のコロナショックでは株式だけでなくREITも急落しました。8資産均等型バランスファンドの基準価額の変動幅も大きめです。
・新型コロナウイルス感染拡大を受けた各資産の値動き（日興AM）
騰落率の比較は下の表の通りです（2022年10月25日）。
上記の投資信託はノーロード（購入時手数料なし）です。『eMAXIS バランス（8資産均等型）』のみ解約時の信託財産留保額（0.15％）が設定されています。
信託報酬が低い投資信託ほど運用実績が上向いているのが見て取れます。
信託報酬の一番低い『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』と一番高い『eMAXIS バランス（8資産均等型）』（Fat？）は100万円を投資したとして1年で3,946円、3年で11,794円、5年で21,403円の差です。
ちなみに『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』はこれまでに5回、信託報酬率の引き下げが行われています。
2017年11月10日 税抜0.220％ → 税抜0.210％
2018年2月27日 税抜0.210％ → 税抜0.209％
2018年4月11日 税抜0.209％ → 税抜0.160％
2018年7月25日 税抜0.160％ → 税抜0.159％
2019年5月14日 税抜0.159％ → 税抜0.140％（※）
※ 純資産総額に応じて500億円未満の部分は税抜0.14％（税込0.154％）、500億円以上1,000億円未満の部分は税抜0.135％（税込0.1485％）、1,000億円以上の部分は税抜0.130％（税込0.143％）になります。
8資産均等型バランスファンド まとめ
8資産均等型のバランスファンドは、投資信託一本で世界の株式や債券、REIT（不動産投資信託証券）に分散投資が実現できる手軽さが魅力です。もし物足りなくなったら、株式（先進国株式・米国株式等）を対象にしたインデックスファンドをポートフォリオに加えるなど、自分なりに一工夫してみるのも面白いかもしれません。
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・『eMAXIS Slim 米国株式（S＆P500）』と8資産均等型バランスのコロナ禍の運用実績を比較 半分ずつ積立投資した評価額も確認
信託報酬の一番低廉な『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』の純資産総額は1,600億円を超えていますが、順調に投資資金の流入が続いているかどうかも長期投資では重要ですよね。
8資産均等型の一括投資と積立投資の比較は下の記事を参考にしてください。
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