アメリカ株高の陰で新興国は株も債券も下落 壁を作ると宣言されたメキシコ含む新興国REITは暴落

トランプ氏の公約「国境に壁を作る。フェンスも利用する」

トランプ・バブルと新興国の通貨安

保護主義を掲げるドナルド・トランプ氏が米大統領選に勝利したことで新興国が通貨安に見舞われています。インドネシアやインドの中央銀行が通貨安に歯止めをかけるためドル売り介入を行ったそうです。

アメリカがトランプ・バブルと言われかねないほど次期大統領や政策への期待先行で株高、ドル高になっている一方、新興国からは資金が流出していて新興国の資産に投資するインデックスファンドの基準価額も下落しています。

下の表はアメリカの資産に投資するインデックスファンドと新興国の資産に投資するインデックスファンドの直近の成績をくらべたものです。

投資信託の詳細は「eMAXIS NYダウインデックス」、「eMAXIS 新興国株式インデックス」、「eMAXIS 新興国債券インデックス」、「eMAXIS 新興国リートインデックス」それぞれのリンク先をご覧ください。


アメリカの株式に投資する「eMAXIS NYダウインデックス」が11月8日から11月15日までのわずか1週間で6.78％も上昇している一方、「eMAXIS 新興国株式インデックス」は3.35％下落しています。

「eMAXIS 新興国債券インデックス」も3.65％下落しています。「eMAXIS 新興国リートインデックス」は悲惨なことにわずか1週間で9.93％も暴落しています。

これはトランプ氏が国境に壁を作ると宣言したメキシコのREITが29.8％も組入れられているためです（2016年10月末月報より）。

今は好調のアメリカの株もいずれは…

こうしたアメリカの株高の一方で新興国の資産が下落している状況を見ていると、新興国に投資するのはやめにしてアメリカの株式に集中投資しようかという気分にもなりますよね。

でも、アメリカの長期金利が上昇を続けるといずれは金利のあがった債券が選好されてアメリカの株式も売られそうです。

債券の金利が十分に上がるまでのつなぎとしてインフレに強そうな株が物色されているだけなのでは、と疑ってしまいます。

次回は、トレンドに迷わされずインデックスファンドの積立を続けたほうが良いとされる理由について書いてみたいと思います。




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