先進国株式インデックスファンドも交えて、『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』と『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の実質コストや運用実績を比較してみました。
コロナ禍の値動きだけでなく、それぞれに準拠したポートフォリオのリーマン・ショックを含む期間のリターン・リスク水準も確認しています。
全世界株式とバランスの特徴
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(三菱UFJ国際投信)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.1144%以内です。
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』(三菱UFJ国際投信)は世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に分散投資します。
運用管理費用(年率)は税込0.154%以内です。
今回、取り上げた投資信託は、原則として為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは行いません。信託期間は、すべて無期限です。
全世界株式・先進国株式・バランスの実質コスト
上記の数字は推計による概算値であることに注意してください。
運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の実質コスト(年率 0.203%)は、第2期(2019年4月26日~2020年4月27日)の運用報告書(PDF)の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年(365日)相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.090% ×(365日 ÷ 第2期の日数 368日)+ 信託報酬 0.11423%(※) = 0.203%(少数第3位未満四捨五入)
※受益者還元型の信託報酬は純資産総額718.64億円で計算(500億円未満の部分 税込0.1144%、500億円以上1,000億円未満の部分 税込0.113855%)
『eMAXIS Slim 先進国株式インデックス』の実質コスト(年率 0.172%)は第3期(2019年4月26日~2020年4月27日)の運用報告書(PDF)の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.072% ×(365日 ÷ 第3期の日数 368日)+ 信託報酬 0.1006%(※)= 0.172%(少数第3位未満 四捨五入)
※受益者還元型の信託報酬は純資産総額1,456.78億円で計算(500億円未満の部分 税込0.1023%、500億円以上1,000億円未満の部分 税込0.100595%、1,000億円以上の部分 税込0.09889%)
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の実質コスト(年率 0.217%)は第3期(2019年4月26日~2020年4月27日)の運用報告書(PDF)1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.065% ×(365日 ÷ 第3期の日数 368日)+ 信託報酬 0.1524%(※)= 0.217%(少数第3位未満 四捨五入)
※受益者還元型の信託報酬は純資産総額700.50億円で計算(500億円未満の部分 税込0.154%、500億円以上1,000億円未満の部分 税込0.1485%)
純資産総額は2020年12月11日現在の数字です。
全世界株式・先進国株式・バランスの運用実績
下のチャートは『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』設定来2年1ヵ月強の期間(2018年10月31日~2020年12月11日)で基準価額の推移を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
騰落率の比較は下の表の通りです(2020年12月11日現在)。
調整局面の下落率は2020年2月21日~同年3月24日(8資産均等型は同19日)の数字と2018年12月4日~同25日の数字、設定来騰落率は2年1ヵ月強の数字です。
コロナ禍でREITを含む『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』は苦戦中です。2018年の調整局面では国内REITが下支え役になりましたが、コロナショックでは株式以上にREITが下落することになりました。
・新型コロナウイルス感染拡大を受けた各資産の値動き(日興AM)
金融危機を含む期間の年間リターンとリターン・リスク水準
下の図表は全世界株式、先進国株式、バランス(8資産均等型)に準拠したポートフォリオ、それぞれの年間リターン(最大上昇時・平均値・最大下落時)を示しています(野村AM「投信アシスト」より)。世界的な金融危機であるリーマン・ショックを含む2003年3月31日から2020年11月30日までの任意の連続1年間で騰落率のうち最大の騰落率を「最大上昇時」、同じく最小の騰落率を「最大下落時」としています。○は年間リターンの平均値です。
下の表は全世界株式、先進国株式、バランス(8資産均等型)に準拠したポートフォリオ、それぞれのリターン・リスク水準を示しています(野村AM「投信アシスト」より)。リスクとはリターン(投資収益率)のぶれを意味します。
シャープレシオはリスクの大きさに比べ、どれだけリターンを得られているかという運用効率の高さを示します(数値が大きいほうが優秀)。
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日本を含む『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』と日本を含まない『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』の実績比較については下の記事を参考にしてください。・『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』『同(除く日本)』日本の有無で運用実績に差はある?
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