トロンハイム ノルウェー (撮影 Cuong DUONG Viet/Pixabay) |
2020年10月23日現在、『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(2018年10月31日設定)の純資産総額は532.15億円と、先に運用が開始された『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(2017年9月29日設定)の531億円を僅差で上回っています。
世界の株式や債券、REITに分散投資する『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』も合わせて、実質コストや運用実績を比較してみました。
すべて、つみたてNISA対象商品です。つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度(金融庁)です。
オール・カントリーほか全世界株式と8資産均等型バランスの特徴
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(三菱UFJ国際投信)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。2020年9月末現在、先進国と新興国を合せた49ヵ国の大型株と中型株2,991銘柄を組み入れています。
投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税込0.1144%以内です。
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))』(楽天投信投資顧問)は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
2020年9月末現在、「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」(VT)を通じて先進国と新興国を合わせた49ヵ国の大型株・中型株・小型株8,807銘柄を組み入れています。
運用管理費用(年率)は税込0.212%程度です。
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』(三菱UFJ国際投信)は世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に分散投資します。
運用管理費用(年率)は税込0.154%以内です。
今回、取り上げた投資信託は、原則として為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは行いません。信託期間は、すべて無期限です。
全世界株式と8資産均等型バランスの実質コスト
上記の数字は推計による概算値であることに注意してください。
運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の実質コスト(年率 0.204%)は、第2期(2019年4月26日~2020年4月27日)の運用報告書(PDF)の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年(365日)相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.090% ×(365日 ÷ 第2期の日数 368日)+ 信託報酬 0.11437%(※) = 0.204%(少数第3位未満四捨五入)
※受益者還元型の信託報酬は純資産総額532.15億円で計算(500億円未満の部分 税込0.1144%、500億円以上1,000億円未満の部分 税込0.113855%)
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.261%)は、第3期(2019年7月17日~2020年7月15日)の運用報告書(PDF)の1万口当たりの費用明細の合計に実質的な投資対象である投資信託証券の報酬(VT 経費率0.08%)を加えています。
費用明細の合計 0.181% + VTの経費 0.080% = 0.261%
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の実質コスト(年率 0.217%)は第3期(2019年4月26日~2020年4月27日)の運用報告書(PDF)1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。
信託報酬以外の諸経費 0.065% ×(365日 ÷ 第3期の日数 368日)+ 信託報酬 0.1528%(※)= 0.217%(少数第3位未満 四捨五入)
※受益者還元型の信託報酬は純資産総額640.86億円で計算(500億円未満の部分 税込0.154%、500億円以上1,000億円未満の部分 税込0.1485%)
全世界株式と8資産均等型バランスの運用実績
下のチャートは『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』設定来2年弱の基準価額の推移(2018年10月31日~2020年10月23日)を競合と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
騰落率の比較は下の表の通りです(2020年10月23日現在)。
コロナショック時の調整局面の下落率は2020年2月21日~同年3月24日(8資産均等型は19日)の数字、設定来騰落率は2年弱の数字です。
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』より、中小型株も幅広くカバーした『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』のほうがボラティリティ(価格変動の度合い)が若干大きめのようです。
コロナショックでは株式以上にREITが下落していたので、債券を含む『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』も値動きが大きめになっています。
・新型コロナウイルス感染拡大を受けた各資産の値動き(日興AM)
資産全体の値動きを小さくしたいなら、バランスファンド以外にも、全世界株式に債券を組み合わせる、預貯金や個人向け国債といった安全資産を厚めに持つなどの方法がありますね。
グローバル株式と債券への異なる資産配分による ベスト、ワースト、平均リターン 1988年~2013年 「バンガードの4つの基本原則」より引用 |
・『楽天・全世界株式』『楽天・インデックス・バランス』『楽天・全世界債券』株式と債券の比率による値動きの違いを比較・評価
・危機乗り越える世界株投資 夫婦で4000万円目指す(日本経済新聞)
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日本を含む『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』と日本を含まない『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』の実績比較については下の記事を参考にしてください。・『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』『同(除く日本)』日本の有無で運用実績に差はある?
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