スリム米国株式と比較『イノベーション・インデックス・フィンテック』『eMAXIS Neo フィンテック』『グローバル・フィンテック株式ファンド』技術革新に着目する投信の実力は？

モバイル決済や家計簿アプリ、ロボ・アドバイザー、クラウド会計ソフトなど「フィンテック（金融＋技術）」関連の投資信託の特徴と運用実績を米国株式インデックスファンドと比較しながら簡単にまとめてみました。

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フィンテック投信と米国株式インデックス投信の特徴

『イノベーション・インデックス・フィンテック』（三井住友DSアセットマネジメント）は、世界のフィンテック関連企業の株式を対象にした「STOXX グローバル フィンテック インデックス」（円換算ベース）に連動する投資成果をめざします。

マスターカード、ビザ、ペイパル、CMEグループ、S＆Pグループなど117銘柄を組み入れています（2019年11月末現在）。

運用管理費用（年率）は税抜0.745％です。

イノベーション・インデックス・フィンテック 2019年11月末月報より

『eMAXIS Neo フィンテック』（三菱UFJ国際投信）は、世界のフィンテック関連企業の株式を対象にした「S＆P Kensho Democratized Banking Index」（円換算ベース）に連動する投資成果をめざします。

ファイサーブ、フィデリティ・ナショナル・インフォメーション・サービシズ、アップル、ACIワールドワイド、ビザなど56銘柄を組み入れています（2019年11月末現在）。

運用管理費用（年率）は税抜0.72％以内です。

eMAXIS Neo フィンテック 2019年11月末月報より

アクティブ運用の『グローバル・フィンテック株式ファンド』（日興アセットマネジメント）は、世界の株式の中から今後の成長が期待されるフィンテック関連企業の株式を中心に投資します。

スクエア、アップル、テンセント、ライン、アリババなど43銘柄を組み入れています（2019年11月末現在）。

運用管理費用（年率）は税抜1.75％です。

グローバル・フィンテック株式ファンド 2019年11月末月報より

『eMAXIS Slim 米国株式（S＆P500）』（三菱UFJ国際投信）は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S＆P500指数」（円換算ベース）に連動する投資成果をめざします。

マイクロソフト、アップル、アマゾン、バークシャー・ハサウェイ、ビザなど507銘柄を組み入れています（2019年11月末現在）。

運用管理費用（年率）は税抜0.088％以内です。

eMAXIS Slim 米国株式（S＆P500） 2019年11月末月報より

今回、取り上げた投資信託は、外貨建資産の為替ヘッジは原則として行いません。

信託期間は、『グローバル・フィンテック株式ファンド』（2026年12月7日まで）を除き、無期限です。

フィンテック投信と米国株式インデックス投信の運用実績

下のチャートは『イノベーション・インデックス・フィンテック』設定来1年2ヵ月強の基準価額の推移（2018年10月19日～2019年12月25日）を競合と比べたものです（運用期間の短い『eMAXIS Neo フィンテック』は除外）。

起点の基準価額を1万円に統一しています。

2019年12月25日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

『eMAXIS Neo フィンテック』も含めた騰落率の比較は下の表の通りです（2019年12月25日現在）。

下落率は2018年11月8日～同年12月25日の数字、設定来騰落率は1年2ヵ月強の数字です。

2019年12月25日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

過去1年の騰落率が好調なのは昨年末の下落した底からの数字だからですね。

設定来の騰落率はフィンテック関連の投資信託は人気の米国株式インデックスファンドを上回る成績になっています。

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ただ、よく言われることですが、過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません。業界動向を踏まえて先読みしながら投資するのは難易度が高く、テーマ型投信はむしろ上級者向けかもしれませんね。

最近、定番インデックスファンドの低コスト化が進んでいて、米国株式や先進国株式の運用管理費用（年率）は0.1％を切る水準になっています。長期での運用を重視するなら、幅広い業種をカバーした一般的なインデックスファンドは地味ではあれ堅実な選択肢だと思われます。

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