フィンテック関連企業に投資する『SBI日本・アジアフィンテック株式ファンド』と『グローバル・フィンテック株式ファンド』の特徴と運用成績を人気アクティブファンドと比較しながら簡単にまとめてみました。
比較の対象は『ひふみプラス』と『セゾン資産形成の達人ファンド』です。
ちなみに「フィンテック(FinTech)」とは、「金融(Finance)」と「技術(Technology)」を組み合わせた造語で、情報技術を活用した新しい金融サービスのことです。
スマートフォンを使ったモバイル決済やオンラインで家計や口座情報を一括管理するクラウド家計簿ソフト、AI(人工知能)を使った資産運用の手助けをするロボ・アドバイザーなど、すでに利用したことのある人も結構いらっしゃるのではないでしょうか。
話題のソーシャルレンディングや仮想通貨などもフィンテックを活用したサービスの一例です。
SBI日本・アジアフィンテック株式ファンドほか特徴
『SBI日本・アジアフィンテック株式ファンド』(SBIアセットマネジメント)は、日本を含むアジアの株式の中からフィンテック関連分野において高い成長が見込まれる企業の株式に投資します。日本を除くアジア株式への投資は、原則として信託財産の純資産総額の30%を上限とします。コムチュア、野村総合研究所、テクマトリックス、イー・ガーディアン、ソフトバンクグループなど34銘柄を組み入れています(2019年11月末現在)。
運用管理費用(年率)は税抜1.8018%です。
信託期間は2027年4月26日までです。信託期間の延長が有利であると認めたときは、信託期間を延長する場合があります。
SBI日本・アジアフィンテック株式ファンド 2019年11月末月報より |
『グローバル・フィンテック株式ファンド』(日興アセットマネジメント)は、日本を含む世界の株式の中から今後の成長が期待されるフィンテック関連企業の株式を中心に投資します。
スクエア、アップル、テンセント、ライン、アリババなど43銘柄を組み入れています(2019年11月末現在)。
運用管理費用(年率)は税込1.925%です。
信託期間は2026年12月7日までです。
グローバル・フィンテック株式ファンド 2019年11月末月報より |
『ひふみプラス』(レオス・キャピタルワークス)は、長期的な将来価値に対して市場価値が割安と考えられる成長企業に選別投資します。直販の『ひふみ投信』と同じマザーファンドを通じて運用されています。
東京センチュリー、協和エクシオ、マイクロソフト、富士通、ビザなど238銘柄を組み入れています(2019年11月末現在)。
運用管理費用(年率)は純資産総額500億円までは税込1.078%、500億円を超える部分は税込0.968%、1,000億円を超える部分は税込0.858%です。2019年12月25日時点の純資産総額(5,678.4億円)にもとづいて計算すると、およそ税込0.887%です。
信託期間は無期限です。
ひふみプラス 業種別構成比 2019年11月末月報より |
『セゾン資産形成の達人ファンド』(セゾン投信)は、投資対象ファンドを通じて海外及び日本の株式に幅広く分散投資します。株式市場の過熱により有望な投資先がないと判断した場合は、債券にも投資する場合があります。
投資先ファンドの選定は企業分析をしっかり行っていること、長期的な視点で運用されていること、手数料が適正なことを条件としています。適格機関投資家限定のファンドにも投資しています。
9つのファンドを通じてマイクロソフト、マスターカード、アルファベット、AIAグループ、アリババなど498銘柄(一部重複あり)を組み入れています(2019年10月末現在)。
運用管理費用(年率)は税込1.35%±0.2%程度です。解約時の信託財産留保額は0.1%です。
信託期間は無期限です。
セゾン資産形成の達人ファンド 2019年10月末現在(同年11月度運用レポートより) |
今回取り上げた投資信託は、外貨建資産の為替ヘッジは原則として行いません。
SBI日本・アジアフィンテック株式ファンドほか成績
下のチャートは『SBI日本・アジアフィンテック株式ファンド』設定来2年8ヵ月強の期間の基準価額の推移(2017年4月27日~2019年12月24日)を競合と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2017年4月27日~2019年12月24日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年12月24日現在)。
下落率は2018年10月1日~同年12月25日の数字、設定来騰落率は2年8ヵ月強の数字です。
2019年12月24日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
テーマ型投信は旬が短い印象もありますが、『SBI日本・アジアフィンテック株式ファンド』の設定来の運用実績は人気アクティブファンドを上回る成績になっており、『グローバル・フィンテック株式ファンド』も好調です。
日本でも国がキャッシュレス化の後押ししていたり、オープンバンキングによるBaas(Banking as a Service)の拡大が見込まれています。
・日興AM「ポイント還元スタート、今後の課題は?」(PDF)
・日興AM「オープンバンキングでBaaS到来」(PDF)
・フィンテックジャーナル「8年で30倍になったフィンテック投資、日本が示す存在感とは」(WEB)
正直なところインデックスファンドを使った分散投資に慣れているとアクティブファンドには二の足を踏んでしまいがちですが、新しい技術やサービスを提供する企業に注目が集まり投資資金が供給されるのは経済成長に欠かせないプロセスなのでしょうね。
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