信託報酬引き下げ!『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』実質コストや運用実績を楽天・全米株式と比較・評価

2019年10月18日金曜日

米国株式

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『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』楽天・全米株式と比較・評価・解説

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信託報酬率の引き下げが発表されたeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の実質コストや運用実績を『楽天・全米株式インデックス・ファンド』と比較してみました。

2019年10月18日現在、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の純資産総額は320億円超、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』の純資産総額は610億円超と両者の人気ぶりがうかがえます。


eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と楽天・全米株式の特徴

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(三菱UFJ国際投信)は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

投資信託を保有中の運用管理費用(信託報酬)は2019年11月12日より税込0.165%から税込0.0968%引き下げられる予定です(PDF)。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 組入上位10業種(ソフトウェア・サービス、メディア・娯楽、医薬品・バイオテクノ・ライフ、資本財、小売ほか)と組入上位10銘柄(マイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、バークシャー・ハサウェイほか)
2019年9月末月報より

楽天・全米株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))』(楽天投信投資顧問)は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。

運用管理費用(信託報酬)は税込0.162%程度(投資信託の信託報酬 税込0.132% + 実質的な投資対象の投資信託証券の報酬 0.03%程度)です。

楽天・全米株式インデックス・ファンド 業種別構成比(テクノロジー、金融、消費者サービス、資本財、ヘルスケアほか)と組入上位10銘柄(マイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、バークシャー・ハサウェイほか)
2019年8月末現在(同年9月末月報より)

今回、取り上げる投資信託は原則として為替ヘッジは行いません。信託期間は無期限です。


eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と楽天・全米株式の実質コスト

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と楽天・全米株式インデックス・ファンドの実質コスト
少数第3位未満は四捨五入しています

運用管理費用(信託報酬)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。上記の数字は推計による概算値であることに注意してください。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の実質コスト(年率 0.177%)は、第1期(2018年7月3日~2019年4月25日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年(365日)相当に改めて、2019年11月12日引き下げ後の信託報酬率を当てはめています。

1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費 0.065% × (365日 ÷ 第1期の日数 297日)+ 信託報酬 0.097% = 0.177%

楽天・全米株式インデックス・ファンド』の実質コスト(年率 0.225%)は、第2期(2018年7月18日~2019年7月16日)の運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年相当に改めて、現時点での投資信託の信託報酬と実質的な投資対象である投資信託証券の報酬(VTI 経費率0.03%)を加えています。

1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費 0.063% ×(365日 ÷ 第2期の日数 364日)+ 投資信託の信託報酬 0.132% + VTIの経費 0.03% = 0.225%


eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と楽天・全米株式の運用実績

下のチャートは、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』設定来(2018年7月3日~2019年10月18日)の基準価額の推移を比べたものです。

比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。米中貿易摩擦や景気減速懸念などにより株価の変動が激しくなっていて、投資信託の基準価額の変動幅も大きくなっています。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と楽天・全米株式インデックス・ファンドの基準価額の推移
基準価額の推移 2018年7月3日~2019年10月18日
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

騰落率の比較は下の表の通りです(2019年10月18日現在)。下落率は2018年10月4日~同年12月25日の数字、上昇率は2018年12月25日~2019年10月18日の数字です。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と楽天・全米株式インデックス・ファンドの騰落率
2019年10月18日現在
過去の実績は将来の成績を保証するものではありません

上記の期間では景気の先行きが不透明になっていることもあり、大型株中心の『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』が、中小型株まで幅広くカバーした『楽天・全米株式インデックス・ファンド』を若干上回る成績になっています。

ただし、時価総額の小さな中小型株の比率は限定的なので、多少それぞれに優勢な時期や劣勢な時期はあっても、長期では運用成績にそれほど大きな差はつかないかもしれません。

『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』のほうが信託報酬の引き下げに積極的とはいえ、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』も十分低コストで米国の株式市場をあまさず組み入れている点は魅力的ですよね。


2019年9月26日に設定されたばかりの『SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド』との比較は下の記事を参考にしてください。

信託報酬0.088%に!『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドと実績比較・評価




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