米国株式(S&P500)インデックスファンドについて、運用管理費用(信託報酬)の低廉さが運用実績の向上に寄与しているのか確認してみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(税込0.1728%)と『iFree S&P500インデックス』(税込0.2430%)です。
()内の数字が運用管理費用(年率)です。
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の運用管理費用(信託報酬)は2019年6月14日より税込0.1728%から税込0.1620%に引き下げられる予定です(PDF)。
米国株式インデックスファンドの特徴
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』と『iFree S&P500インデックス』は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象にした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。S&P500指数 業種別構成比 2019年5月末現在 |
米国株式インデックスファンドの運用実績
下のチャートは『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』設定来(2018年7月3日~2019年6月12日)の基準価額の推移を『iFree S&P500インデックス』と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
僅差のため『iFree S&P500インデックス』は『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の陰に隠れています。
基準価額の推移 2018年7月3日~2019年6月12日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
上記の『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』と『iFree S&P500インデックス』の基準価額の差をチャートにすると下記のようになります。
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』は設定からしばらくは信託報酬が低廉な割に運用成績が競合に見劣りする時期があったことがうかがえます。
『iFree S&P500インデックス』は運用効率化のため未だに海外ETF(IVV)が資産構成の約4分の1を占めています(2019年5月末現在)。
基準価額の差 2018年7月3日~2019年6月12日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年6月12日現在)。
下落率は2018年10月4日~同年12月25日の数字、上昇率は2018年12月25日~2019年4月25日の数字です。
2019年6月12日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
2019年6月12日現在、後発の『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の純資産総額は199.06億円と『iFree S&P500インデックス』(72.98億円)を追い抜いています。
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の運用管理費用(年率)は税込0.1728%と『iFree S&P500インデックス』(税込0.2430%)より低廉ですが、設定来の騰落率では逆に僅差で劣後しています。
過去3ヵ月、過去6ヵ月の騰落率では『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』は『iFree S&P500インデックス』をわずかに上回るようになってきています。
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