

全世界株式インデックスファンドについて、運用管理費用(信託報酬)の低廉さが運用実績の向上に寄与しているのか確認してみました。
比較の対象は『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(税込0.15336%)と『全世界株式インデックス・ファンド』(税込0.51840%)です。
もう一組は『SBI・全世界株式インデックス・ファンド』(税込0.15000%程度)と『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(税込0.21960%程度)です。
()内の数字が運用管理費用(年率)です。
全世界株式インデックスファンドの特徴
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』と『全世界株式インデックス・ファンド』は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。ベンチマークの指数は先進国と新興国を合わせた49ヵ国(※)の大型株と中型株2,852銘柄で構成されています(2019年5月末現在)。
※2019年5月から新興国にアルゼンチンとサウジアラビアが加わりました。
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MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス 2019年5月末現在 |
『SBI・全世界株式インデックス・ファンド』と『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
ベンチマークの指数は先進国と新興国を合わせた49ヵ国の大型株・中型株・小型株7,886銘柄で構成されています(2019年5月末現在)。
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FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス 2019年5月末現在 |
全世界株式インデックスファンドの運用実績
下のチャートは『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』設定来(2018年10月31日~2019年6月11日)の基準価額の推移を『全世界株式インデックス・ファンド』と比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
僅差のため『全世界株式インデックス・ファンド』は『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の陰に隠れています。
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基準価額の推移 2018年10月31日~2019年6月11日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
上記の『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』と『全世界株式インデックス・ファンド』(SSGA)の基準価額の差をチャートにすると下記のようになります。
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基準価額の差 2018年10月31日~2019年6月11日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年6月11日現在)。下落率は2018年11月8日~同年12月25日の数字、上昇率は2018年12月25日~2019年4月24日の数字です。
運用管理費用(年率)が税込0.15336%と低廉な『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』は、『全世界株式インデックス・ファンド』(税込0.51840%)より運用成績が向上しています。
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2019年6月11日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
下のチャートは『SBI・全世界株式インデックス・ファンド』設定来(2017年12月6日~2019年6月11日)の基準価額の推移を『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』と比べたものです。
比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
僅差のため『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』は『SBI・全世界株式インデックス・ファンド』の陰に隠れています。
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基準価額の推移 2017年12月6日~2019年6月11日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
上記の『SBI・全世界株式インデックス・ファンド』と『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の基準価額の差をチャートにすると下記のようになります。
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基準価額の差 2017年12月6日~2019年6月11日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年6月11日現在)。下落率は2018年10月2日~同年12月25日の数字、上昇率は2018年12月25日~2019年4月24日の数字です。
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2019年6月11日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『SBI・全世界株式インデックス・ファンド』の運用管理費用(年率)は税込0.1500%程度と『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(税込0.2196%程度)よりも低廉ですが、過去の運用実績では常勝とはいかず逆に劣後する場面も見受けられます。
『SBI・全世界株式インデックス・ファンド』は「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」をベンチマークとしているものの、それとは異なる別の会社の指数に連動する海外ETF3種で構成されています。
また海外ETFを通じて組み入れている銘柄数も6,000銘柄弱(ベンチマークの指数は8,000銘柄弱)とカバーしている範囲がやや狭いため、『SBI・全世界株式インデックス・ファンド』は指数との連動性に若干難があるようです。
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