世界経済の減速懸念が強まっています。
全世界株式や米国株式を対象にしたインデックスファンドを2019年1月から積立した場合の成績を確認してみました。
今回、取り上げる投資信託は『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』、『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』、『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』です。
すべて、つみたてNISAの対象商品です。つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
制度の詳細については金融庁のWEBサイトで解説されています。
投資信託の特徴は?
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。運用管理費用(年率)は税込0.15336%です。
2019年2月末月報より |
2019年2月末月報より |
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))は、日本を含む世界の株式市場を対象にした「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.21960%です。
2019年1月末現在(同年2月末月報より) |
2019年1月末現在(同年2月末月報より) |
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』は、米国株式市場の時価総額のおよそ8割を占める大型株約500銘柄を対象とした「S&P500指数」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.17280%です。
2019年2月末月報より |
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))は、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーした「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.16960%です。
2019年1月末現在(同年2月末月報より) |
今回、取り上げた投資信託は原則として外貨建資産の為替ヘッジを行いません。信託期間はすべて無期限です。
積立投資の成績は?
毎月1日を積立の設定日にしています(約定日は翌営業日)。1日が休日の場合は後ずれします。端数は四捨五入しています 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
まとめ
2019年1月から毎月1万円ずつ積立投資を行った場合、3万円の投資額に対して2019年3月26日現在の評価額は以下の通りです。『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』
31,338円(プラス1,338円)
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』
31,222円(プラス1,222円)
『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』
31,527円(プラス1,527円)
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』
31,453円(プラス1,453円)
現在の評価額は4.07%~5.09%のプラスです。
米国の債券市場で3ヵ月物国債の利回りが10年物の利回りを上回る「長短金利逆転(逆イールド)」が発生したことから景気後退の前兆ではないかと懸念され、株価が急落しました。
ただし、過去の事例でも景気後退まではタイムラグがあったことや、その間も株価が上昇していたことが指摘されています。
また、世界の主要な中央銀行が緩和的な姿勢を維持する中で、景気の減速は避けられないとしても深刻な景気後退にまでは至らないのではないかとの見方もあります。
・アセットマネジメントOne「逆イールドに対する市場の懸念は行き過ぎか」(PDF)
リスク資産の運用に山や谷はつきものなので、市場のムードが弱気に傾いたからといって過度に悲観して積立をストップしたり途中で売却してしまったりすると、その後の反発局面を逃してしまう恐れもあります。
下記のグラフは、『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』設定来(2018年10月31日~2019年3月26日)での基準価額の推移です。起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
昨年の後半から今年にかけて株価の急落と反発がありましたが、株価がいつ下落し上昇するのか事前に正確に予測するのは極めて困難ですよね。
つみたてNISAであれば非課税期間は20年ありゴールはずっと先です。せっかく積立投資をスタートしたのであれば、無理のない範囲で継続していければと思います。
こぼれ話
2001年に設定された『外国株式インデックスファンド』(三井住友トラスト・アセットマネジメント)は、100年に1度の金融危機といわれたリーマン・ショックで基準価額が大きく下落しますが、その後、最高値を更新しています。外国株式インデックスファンド 2001年2月22日~2019年3月26日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません 出典:三井住友トラスト・アセットマネジメント http://www.smtam.jp/fund/detail/_id_92/ |
外国株式の過去の指数データを使った10年、15年の積立投資の試算では以下のような結果でした。大和証券投資信託委託の「iツール」のドルコスト平均法シミュレーションを利用しています。
外国株式 10年積立 2009年3月末~2019年2月末 15年積立 2004年3月末~2019年2月末 過去のデータは将来の成績を保証するものではありません |
毎月1万円の積立でも1年では12万円、10年では120万円の元本になります。2009年3月末から2019年2月末までの10年間の積立投資では、2019年2月末時点で120万円の元本に対して評価額は234万円強になります。
国際的な金融危機であるリーマン・ショックをはさんだ2004年3月末から2019年2月末までの15年間の積立投資では、2019年2月末時点で180万円の元本に対して評価額は382万円強になります。
毎月1万円の積立投資でも意外とあなどれないですね。
・株価急落で2019年1月からの積立投資の成績は?国内株式、先進国株式、新興国株式、8資産均等型バランス
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