『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』は、世界(日本を含む先進国と新興国)の株式を投資対象にしたインデックスファンドです。
同ファンドや同じベンチマーク(「MSCI ACWI」)に連動する『全世界株式インデックス・ファンド』の特徴や運用実績を株式比率高めのバランスファンドと比較してみました。
比較の対象は『SMT 世界経済インデックス・オープン(株式シフト型)』と『楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)』です。
全世界株式とバランスファンドの特徴は?
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(三菱UFJ国際投信)と『全世界株式インデックス・ファンド』(SSGA)は、日本を含む世界の株式を対象にした「MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。ベンチマークの指数は世界49ヵ国(先進国23ヵ国と新興国26ヵ国)の株式を組み入れています。
外貨建資産の為替ヘッジは原則として行いません。
投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』が税込0.1296%、『全世界株式インデックス・ファンド』が税込0.5184%です。
MSCI ACWI 2019年7月末現在 |
『SMT 世界経済インデックス・オープン(株式シフト型)』(SMTAM)は、世界の株式と債券に分散投資します。
年1回、地域別(日本、先進国、新興国)のGDP(国内総生産)総額の比率にもとづいて、地域別構成比の見直しを行います。
外貨建資産の為替ヘッジは原則として行いません。
運用管理費用(年率)は税込0.5940%です。
SMT 世界経済インデックス・オープン(株式シフト型) 2018年12月末現在 |
『楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)』(楽天投信投資顧問)は、世界の株式と債券に分散投資します。
株式部分は世界49ヵ国の大型株から小型株まで幅広くカバーしています。債券部分は為替ヘッジを行い、為替リスクの低減をめざします。
運用管理費用(年率)は税込0.2376%程度です。
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型) 基本配分 |
今回、取り上げた投資信託の信託期間は、すべて無期限です。
全世界株式とバランスファンドの運用実績は?
下のチャートは、『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』設定来およそ9ヵ月半(2018年10月31日~2019年8月16日)の基準価額の推移をバランスファンドと比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。貿易摩擦や景気減速懸念などにより株価の変動が激しくなっています。
基準価額の推移 2018年10月31日~2019年8月16日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
下のチャートは、『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』と同じ指数に連動する『全世界株式インデックス・ファンド』設定来およそ1年11カ月強(2017年9月8日~2019年8月16日)の基準価額の推移を『SMT 世界経済インデックス・オープン(株式シフト型)』と比べたものです。
起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2017年9月8日~2019年8月16日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』ほか全世界株式インデックスファンドは、債券を含むバランスファンドより基準価額の変動幅がやはり大きいですね。
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年8月16日現在)。
下落率は2018年11月8日~同年12月25日の数字、上昇率は2018年12月25日~2019年8月16日の数字です。
2019年8月16日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』と競合する、そのほかの投信との比較は下の記事を参考にしてください。
・『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』を4資産及び8資産均等型バランスファンドや世界経済インデックスファンドと比較・評価
・『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』出足の成績を楽天・全世界株式、3地域均等型、除く日本等と比較・評価
まとめ
2019年7月末時点では、時価総額加重平均型の『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の新興国の比率は11.6%です。これに対し、GDP総額比にもとづいて地域別構成比を決定している『SMT 世界経済インデックス・オープン(株式シフト型)』の新興国の比率は39%です。
先進国に比べ新興国の資産は良くも悪くも値動きが大きいですから、その点は注意が必要かもしれませんね。
『楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)』は株式部分が時価総額加重平均型で債券部分が為替ヘッジ付です。
・「為替ヘッジあり」投信、コスト上昇に要注意(日経QUICK資産運用研究所)
ヘッジコストは気になるものの、全世界株式インデックスファンドより、もう少しリスクを抑えたい場合には魅力的な選択肢かもしれません。
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