運用資産がある程度の金額に達したら、やはり安全運転を意識するべきでしょうか。
先進国(外国)株式インデックスファンドからバランスファンド(4資産均等型・6資産均等型)に乗り換える場合を想定して、両者の特徴や運用実績を比較してみました。
また過去の指数データでそれぞれのリターンとリスクの水準を確認してみました。
先進国株式とバランスファンドの特徴は?
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』(ニッセイAM)は、日本を除く先進国の株式市場を対象にした「MSCIコクサイ・インデックス」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。投資信託を保有中の運用管理費用(年率)は税抜0.0999%です。
MSCIコクサイ・インデックス 業種別構成比と国・地域別構成比 2019年9月末現在 |
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)』(ニッセイAM)は、国内外の株式と債券に分散投資します。
運用管理費用(年率)は税抜0.14%です。
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)』(ニッセイAM)は、国内外の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に分散投資します。
運用管理費用(年率)は税抜0.159%です。
今回、取り上げた投資信託は外貨建資産の為替ヘッジを原則として行いません。信託期間は無期限です。
先進国株式とバランスファンドの運用実績は?
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』と『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)』の過去4年間の基準価額の推移(2015年10月22日~2019年10月21日)は下のチャートの通りです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2015年10月22日~2019年10月21日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』と『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)』の過去2年間の基準価額の推移(2017年10月23日~2019年10月21日)は下のチャートの通りです。
比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2017年10月23日~2019年10月21日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年10月21日現在)。
調整局面での下落率は2018年10月4日~同年12月25日の数字です。
2019年10月21日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
表中では「<購入・換金手数料なし>」の表記を省略しています。
米中貿易摩擦などの影響で直近の株式市場は不安定になっていますが、REITが堅調なこともあってか、過去1年・過去2年の騰落率では『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)』は『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』を上回る成績です。
調整局面での下落率は、債券を含むバランスファンドのほうが先進国(外国)株式インデックスファンドより控えめです。
ちなみに目論見書に繰上償還の条件として「受益権の口数が30億口を下回っている場合等」と記載されているので、『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)』の純資産総額の小ささは心配ですね。
運用管理費用(年率)は0.22%とニッセイより若干割高ですが、『野村6資産均等バランス』の純資産総額は78.38億円に達しています(2019年10月21日現在)。
先進国株式とバランスファンドのリターンとリスクの水準は?
先進国(外国)株式インデックスファンド、4資産及び6資産均等型バランスファンドに準拠したポートフォリオのリターン(投資収益率)とリスク(投資収益率のぶれ)の水準(年率)は下記の通りです。過去のデータは将来の成績を保証するものではありません 野村AM「投信アシスト」より |
各ポートフォリオの年間リターンは下の図表の通りです。先進国(外国)株式インデックスファンドより4資産及び6資産均等型バランスファンドに準拠したポートフォリオのほうが、やはりリスクが抑えられている(ぶれ幅が小さい)ようです。
○は年間リターンの平均値 過去のデータは将来の成績を保証するものではありません 野村AM「投信アシスト」より |
リーマン・ショックを含む2003年3月31日から2019年9月30日までの任意の連続1年間で騰落率のうち最大の騰落率を「最大上昇時」、同じく最小の騰落率を「最大下落時」としています。○は年間リターンの平均値です。
売買手数料、税金等の費用は考慮していません。過去の指数データは将来の運用成績を保証するものではありません。
先進国株式とバランスファンドまとめ
運用金額が大きくなると同じ変動率でも増減する金額がふくらみます。例えば10%変動した場合、運用している金額が100万円なら10万円の増減ですが、1,000万円なら100万円の増減になります。すでに運用資産がまとまった金額に達している場合には、巡航速度を落として安全運転に切り替えるのも一案でしょうか。
債券を含むバランスファンドなら、先進国(外国)株式インデックスファンドよりリターンは低下するかもしれませんが、その一方で、ある程度リスクを抑えた運用が期待できます。
こぼれ話(iDeCo)
実際に投資信託の乗換えを実行するには手間だけでなく税金の問題もあり悩むところですが、個人型確定拠出年金(iDeCo)であればスイッチングの際に課税されないので融通が利きます。ただし、iDeCoでは希望通りの商品があるとは限らないので、類似した商品を選ぶか個別にインデックスファンドを組み合わせることになるかもしれませんね。
・運用金額が大きくなったら全世界株式インデックスファンドからバランスファンドに乗換もあり?8資産均等型と実績やリターン・リスクの水準を比較
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