運用金額が大きくなると同じ変動率でも増減する金額がふくらみます。例えば10%変動した場合、運用している金額が100万円なら10万円の増減ですが、1,000万円なら100万円の増減になります。
運用資産がある程度の金額に達したら、やはり安全運転を意識するべきでしょうか。
全世界株式インデックスファンドから8資産均等型バランスファンドに乗り換える場合を想定して、両者の特徴や運用実績を比較してみました。また過去の指数データでそれぞれのリターンとリスクの水準を確認してみました。
全世界株式と8資産均等型の特徴は?
『eMAXIS 全世界株式インデックス』(三菱UFJ国際投信)と『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』(三菱UFJ国際投信)は、日本を除く世界の株式市場を対象にした「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)」(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。2019年9月末月報より |
『eMAXIS バランス(8資産均等型)』(三菱UFJ国際投信)と『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』(三菱UFJ国際投信)は、世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に分散投資します。
基本投資割合 |
今回、取り上げた投資信託は外貨建資産の為替ヘッジを原則として行いません。信託期間は無期限です。
全世界株式と8資産均等型の費用は?
投資信託を保有中の運用管理費用(信託報酬)は下記の通りです。すべて年率(税抜)です。『eMAXIS 全世界株式インデックス』
0.600%
『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』
0.142%(2019年11月12日より0.104%)
『eMAXIS バランス(8資産均等型)』
0.500%
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』
0.140%
上記の投資信託は購入時手数料はありません。
解約時の信託財産留保額は『eMAXIS 全世界株式インデックス』(0.05%)と『eMAXIS バランス(8資産均等型)』(0.15%)に設定されています。
全世界株式と8資産均等型の運用実績は?
『eMAXIS 全世界株式インデックス』と『eMAXIS バランス(8資産均等型)』の過去およそ8年間の基準価額の推移(2011年10月31日~2019年10月21日)は下のチャートの通りです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2011年10月31日~2019年10月21日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』と『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の過去1年間の基準価額の推移(2018年10月22日~2019年10月21日)は下のチャートの通りです。
比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
基準価額の推移 2018年10月22日~2019年10月21日 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
騰落率の比較は下の表の通りです(2019年10月21日現在)。
調整局面での下落率は2018年10月2日~2018年12月25日の数字です。設定来騰落率は『eMAXIS バランス(8資産均等型)』設定来8年弱(2011年10月31日~2019年10月21日)の数字です。
2019年10月21日現在 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません |
世界的な金融緩和の恩恵もあってか、過去5年と設定来の騰落率は極めて好調ですね。
景気後退懸念などにより、直近の過去1年間の騰落率では全世界株式インデックスファンドより8資産均等型バランスファンドのほうが堅調な成績です。
調整局面での下落率は債券を含むバランスファンドのほうが控えめになっています。
全世界株式と8資産均等型のリターンとリスクの水準は?
全世界株式インデックスファンドと8資産均等型バランスファンドに準拠したポートフォリオのリターン(投資収益率)とリスク(投資収益率のぶれ)の水準(年率)は下記の通りです。過去のデータは将来の成績を保証するものではありません 野村AM「投信アシスト」より |
各ポートフォリオの年間リターンは下の図表の通りです。全世界株式インデックスファンドより8資産均等型バランスファンドに準拠したポートフォリオのほうが、やはりリスクが抑えられている(ぶれ幅が小さい)ようです。
○は年間リターンの平均値 過去の実績は将来の成績を保証するものではありません 野村AM「投信アシスト」より |
リーマン・ショックを含む2003年3月31日から2019年9月30日までの任意の連続1年間で騰落率のうち最大の騰落率を「最大上昇時」、同じく最小の騰落率を「最大下落時」としています。○は年間リターンの平均値です。
売買手数料、税金等の費用は考慮していません。過去の指数データは将来の運用成績を保証するものではありません。
まとめ(リスクを抑えたポートフォリオにするなら?)
多くの資産が値上がりし、今後のリスク資産のリターンの低下がささやかれています。すでに運用資産がまとまった金額に達しているのであれば、巡航速度を落として安全運転に切り替えるのも一案でしょうか。
債券を含むバランスファンドなら、全世界株式インデックスファンドよりリターンは小さくなるかもしれませんが、ある程度リスクを抑えた運用が期待できます。
より安全策を取るなら、リスク資産を部分的に解約して預貯金等の安全資産を増やすという方法もあります。
個人型確定拠出年金(iDeCo)の場合、スイッチングの際に税金がかからないので融通が利きますね。
・安全策として先進国株式インデックスファンドからバランスファンドに乗換もあり?4資産及び6資産均等型と実績やリターン・リスク水準を比較
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