つみたてNISA対象『世界6資産分散ファンド』（野村AM）国内、先進国、新興国の株式と債券に投資 8資産均等型や世界経済インデックスファンドと比較-NISAで積立投資手帳

SBI証券や楽天証券でも取り扱いの始まった、つみたてNISA対象『世界6資産分散ファンド』（野村アセットマネジメント）の特徴と運用実績を簡単にまとめてみました。

比較の対象は『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』、『世界経済インデックスファンド』です。

世界6資産分散ファンドほか特徴

世界6資産分散ファンド、eMAXIS バランス（8資産均等型）、eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）、世界経済インデックスファンドの資産配分

世界経済インデックスファンドは2018年2月末現在

『世界6資産分散ファンド』（愛称：コアシックス）は、国内、先進国、新興国の株式と債券に均等に（6分の1ずつ）分散投資します。

新興国資産の比率は33.33…％（3分の1）で、今回取り上げたバランスファンドの中では1番高いです。

『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』は、国内、先進国、新興国の債券と株式、国内と先進国のREITに均等に（8分の1ずつ）分散投資します。

新興国資産の比率は25％です。

『世界経済インデックスファンド』は、国内、先進国、新興国の債券と株式に分散投資します。

新興国資産の比率は30％です。各地域のGDPシェアの変化に応じて、原則として年1回地域別構成比の見直しを行う場合があります。

今回取り上げたファンドは、原則として為替変動リスクを回避するための為替ヘッジを行いません。信託期間はすべて無期限です。

世界6資産分散ファンドほか費用

購入時手数料は上限の数字で販売会社によって異なり、ネット証券など無料の場合もあります。

つみたてNISAでは、ETFを除き、投資信託はノーロード（購入時手数料なし）です。

世界6資産分散ファンドほか運用実績

2018年6月15日現在
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません

『世界6資産分散ファンド』（2018年5月15日設定）は運用開始から日が浅いため、比較できる期間がまだ短いことに留意してください。

上記の期間では、米国の長期金利上昇や米中貿易摩擦への懸念から新興国資産が値下がりしていることもあり、軟調な新興国資産の比率の高い『世界6資産分散ファンド』はライバルに劣後しています。

世界6資産分散ファンドほかリターン・リスク特性

世界6資産分散ファンド、8資産均等型、世界経済インデックスファンド準拠ポートフォリオのリターンとリスク特性

過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません
野村アセットマネジメント「投信アシスタント」より

上の表は、各バランスファンドの資産配分に準拠したポートフォリオのリターンとリスク（ともに年率）を試算したものです。

『世界6資産分散ファンド』に準拠したポートフォリオは、上記の期間（2003年3月31日～2018年5月31日）ではリターン（投資収益率）もリスク（投資収益率のぶれ）もライバルに比べ若干控えめになっています。

下の図表は、各ポートフォリオの年間リターンを示しています。

○は年間リターンの平均値
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません
野村アセットマネジメント「投信アシスタント」より

2003年3月31日から2018年5月31日までの任意の連続１年間で騰落率のうち最大の騰落率を「最大上昇時」、同じく最小の騰落率を「最大下落時」としています。○は年間リターンの平均値です。

上記は指数データに基づく試算であり、売買手数料、税金等の費用は考慮していません。将来の運用成績を保証するものではありません。

まとめ

『世界6資産分散ファンド』（愛称：コアシックス）は、投資信託1本で手軽に世界の株式と債券に分散投資が実現できるのがメリットです。

運用管理費用（信託報酬）は年率で税抜0.495％と比較的低廉ですが、『eMAXIS Slim バランス（8資産均等型）』（同0.160％）など最近の超低コストなインデックスファンドに比べると、やや割高なのは惜しい点でしょうか。

毎年同額を投資した場合の各年末時点での累積リターン
過去の実績は将来の運用成績を保証するものではありません
出典：金融庁「つみたてNISA早わかりガイドブック」1ページ
http://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/guide/index.html

こぼれ話
『世界6資産分散ファンド』の販売会社は設定当初は東京スター銀行のみでしたが、SBI証券や楽天証券でも取り扱いが始まりました。