為替ヘッジ型投資信託が好調
円高が急激に進む今年、為替予約取引や先物取引などを使って為替リスクの低減をはかった為替ヘッジ型投資信託が好調なようです。下の表は外国の資産に投資する投資信託の為替ヘッジ型と為替ヘッジなしの過去1年の騰落率の差をまとめたものです(Funds-iシリーズの2016年8月末現在の月次レポートを参照)。
先進国を対象とした外国株式、債券、REIT(不動産投資信託)、新興国の債券、いずれも為替ヘッジ型が為替ヘッジなしの成績を大きく上回っています。
下の表は同時期のドルとユーロの為替レートの変化をまとめたものですが大きく円高に振れていて為替ヘッジ型が好調なのもうなずけます。
為替ヘッジコスト
為替ヘッジには相応のコストもかかります。投資先の国の金利が日本より高ければ高いほど為替ヘッジのコストは高くなります。下の表は為替ヘッジ型投資信託の利回り(株式の配当利回りや債券の平均最終利回り)とヘッジ後の利回りをくらべたものです。
海外資産に投資する投資信託ではいずれも為替ヘッジコストの年率が1%を超えていて、外国債券では為替ヘッジ後の利回りがマイナスになっています。
バランスファンドの内外7資産バランスは全体の5割強を占める外貨建て資産だけが為替ヘッジの対象ですが、それでも0.8%とヘッジコストの負担は小さくないようです。
為替ヘッジ型投資信託に投資する?しない?
為替ヘッジ型にも投資しておくと資産全体の値動きを小さくする効果が期待できますが、為替ヘッジコストとの兼ね合いをどう考えるかですよね。直近では円高に傾いていますが、アメリカで追加利上げが行われて徐々に金利が高くなっていけば日本との金利差が開いて円安に向かうかもしれません。そうなれば現在の結果とは逆に為替ヘッジ型投資信託の成績がヘッジなしの投資信託に劣後することになります。
将来のことは予想できませんから一定の割合で為替ヘッジ型に投資しておくのもアリかなと思う一方で、10年20年と長い目で見ると為替ヘッジコストの負担が、本当にリスクの低減効果と見合うものなのか悩みます。
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